完全に“貰い事故”

 なんとも皮肉の効いたチラシだが、同業者を“煽る”ような広告は、本当にそのような目的で作成されたのか。カーコンビニ倶楽部に問い合わせたところ、意外な事実が判明した。

――「ゴルフボール」「靴下」「除草剤」のプレゼントを紹介したチラシはズバリ、ビッグモーターの不祥事を皮肉ったもの?

「カーコンビニ倶楽部はフランチャイズ運営を行なっておりまして、修理工場や板金工場、ガソリンスタンドなど、いろいろな企業様にご加盟いただいております。今回広告を掲載された店舗は、板金修理の分野で加盟契約を結び、弊社の看板を掲げて営業していただいている企業様でございます。広告で紹介されているのは車販サービスですが、こちらは店舗独自サービスになっておりまして、弊社カーコンビニ倶楽部本部は関わっていないチラシでございます」(カーコンビニ倶楽部の担当者、以下同)

 なんと、フランチャイズ加盟している店舗が独自に行なっているサービスについてのチラシであり、カーコンビニ倶楽部は作成にも関与していないものだった。

ネット上の反応については、

「今回の広告チラシがネット上で話題となっている件については、弊社でも認識はしております。SNSも確認させていただきましたが、中には“カーコンビニ倶楽部は関係ないですよ”など、そういったコメントも多数あったことを確認させていただいております」

 とのことだった。

「確かに、自動車サービス業では大手企業のフランチャイズに加盟して事業を行っている会社が多く、オリジナルのサービスを紹介するチラシに関してはそれぞれ加盟店が独自に作成を行なっています。今回の件で言うと、そういったフランチャイズ業態を知っている人の冷静な意見もあるとはいえ、カーコンビニ倶楽部にとっては完全に“貰い事故”のような形で注目が集まってしまった状態でしょう」(自動車サービス会社関係者)

 騒動は、思わぬところで“ビッグ”になってしまっていたようだ。