理由その2.大人の発達障害がブームの時代だから

遅刻というと自己管理がなっていないとか、タルんでいると思う人も多いでしょう。しかし、生まれつきの脳の特性で、遅刻や忘れ物をしやすい人がいることがわかっています。それが発達障害の一種、ADHD(注意欠如・多動性障害)です。フワちゃんが発達障害かどうか他人が決めつけていいものではありませんが、「大人の発達障害」の知識が広がりつつある今、フワちゃん個人の話で終わらず、「私は当事者です」「私もそうかもしれない」「私のまわりにもそういう人がいる」といったふうに、盛り上がりやすい話題になっているのではないでしょうか。

理由その3.時代が“イライラ”キャラ・コンテンツを求めているから

現在のエンタメの主流は、いかに人をイライラさせるかだと思います。タレントがテレビで人をイライラさせることを言い、それがネットニュースとなり、そこにSNSやヤフーコメントが反応し、週刊誌もその人を追うという図式ができあがっていると言えるでしょう。ぶっちぎりイライラ・クィーンと言えば、たいして中身のないことを、自信たっぷりにまわりくどく言う三浦瑠麗センセイでしたが、瑠麗センセイはご主人のことがあるので、テレビをちょっとお休み中。こうなると、棚からぼたもちでフワちゃんがクィーンの座につくことになります。

KARA/右からスンヨン、ニコル、ギュリ、ハラさん、ジヨン
KARA/右からスンヨン、ニコル、ギュリ、ハラさん、ジヨン
【写真】あれ、美人じゃん!痩せて髪を下ろしたフワちゃんのギャップがすごい

それでは、人をイライラさせれば何でもいいかというと、そうとは言えません。不倫も人をイライラさせるネタと言えるでしょうが、まずコンプライアンス的にアウトでテレビに出られなくなってしまうでしょうし、妻子を傷つけ、後の人生までも変えてしまう、後から現れて横やりを入れた人が幸せになってしまうという意味で、非常に「後味の悪いイライラ」なのです。

しかし、遅刻はそうではない。’23年1月15日放送の「行列のできる相談所」(日本テレビ系)では、フワちゃんが韓国を訪れ、韓国の人気アイドルユニット・KARAと共演する予定でしたが、フワちゃんがパスポートを忘れたために飛行機に乗れず、KARAを3時間待たせたことが明かされたのでした。フワちゃんのミスで人を待たせてしまったわけですから、共演者はどこか冷ややかで、反対にフワちゃんは空回り気味にがんばっているように見えましたが、これが「ちょうどいいイライラ」なのです。遅刻という悪いことをした人が、そのせいで痛い目に合うのは“因果応報”ですから、むしろ好ましいイライラと言えるでしょう。