目次
Page 1
ー 好きな作品に携われて感謝 ー 子どもっぽい恋愛はできない
Page 2
ー 50歳、決めつけずに生きていきたい ー 美への心がけ

 10月から始まったドラマ『ハイエナ』は、大ヒット韓国ドラマ『ハイエナ -弁護士たちの生存ゲーム-』('20年)のリメイク。

「韓国版は見ていました。すごく面白くて、こんな作品に携われたらいいなと思うほど好きだったんです。なので、今回のオファーをいただいたときにはびっくりしたし、すごくありがたくて。二つ返事で受けさせていただきました」

 とは、弁護士・結希凛子を演じている篠原涼子(50)。凛子は訴訟のために違法スレスレの調査も平然と行い、まさかの逆転勝訴をもぎ取っていく……。

好きな作品に携われて感謝

「勝つためには手段を選ばない。そんな凛子の戦い方や生きざまは“ハイエナ”のようだと思われていて、自分でもそう思っている。でも、その背景にはすごく不幸な過去があり、弱いままでは生きていけなかった。

 それに凛子は、ただ自分が勝ちたいというより、依頼人の人生を救ってあげたい気持ちのほうが強い。情が深く、すごく人間が好きな人なんだと思っていて。ストーリーが進むほどに、そんな凛子像を感じていただけたらうれしいです」

 上品とはいえない言動も多々ある凛子を演じることは、とても楽しいと話す。

「凛子に共感する部分は、一生懸命なところ。私も興味のあることはすごく頑張ってしまうところがあるので。ただ凛子は、ひとりで全部やってしまう。

 私はどちらかというとみんなの意見を尊重して、アドバイスを受けながら何かを作っていくことのほうが多いので、そこはちょっと違うのかなとは思います」

子どもっぽい恋愛はできない

 第1話で、エリート弁護士・一条怜(山崎育三郎)と甘~い恋愛関係になったかのように見えたが、すべては凛子が証拠集めのために仕組んだもの。その後、敵対相手の弁護士として法廷で再会して以降、怜にとって凛子は因縁の相手に。

「韓国版のほうはダークな部分も、すごく大人っぽくて野性的な恋愛も描かれているんですが、日本版はどちらかというと見やすさ重視。

 コミカル要素も多く、頭を悩ませずに物語を追っていける分、恋愛面はデリケートな感じかもしれませんが、素直になれない駆け引きなど、胸にキュンとくる部分は描かれていると思います。

 何より、私自身が50歳になったので。子どもっぽい恋愛はできない、という表現者としての気持ちはあります」