2位はタレント、映画監督のビートたけし。超大物芸能人だがデュエット人気は低かった。「まともにデュエットする気がなさそうだから」(53歳・東京都)、「つまんないギャグを言ってふざけそう」(47歳・新潟県)など、歌ってもらうこと自体が難しそうという意見。

「そもそも存在感が圧倒的すぎますよね。デュエットは2人の息を合わせないといけませんが、たけしさんの隣に立ったら普通の女性はかすんじゃいます。そういう意味でも一緒に歌いたくないですね」(岩井さん)

 圧倒的な得票数を得て第1位になったのは、名古屋市長の河村たかし。何かとお騒がせな河村市長は、デュエットもかき乱しそうというのが大方の意見。「デュエットなのに自分ばかり目立つように歌いそう」(49歳・宮崎県)、「歌詞を名古屋弁にしそう」(58歳・愛知県)といった声が。しかし最も集中したのがセクハラのイメージ。「勝手に肩とか組んできそう」(49歳・東京都)、「メダルをかじったりやることが下品で嫌」(59歳・神奈川県)。2021年の東京オリンピックの際、選手の金メダルをかじったことは、2年たった今も強烈なマイナスイメージとして残っているようだ。「サービス精神とセクハラをはき違えている感じがしますね」と岩井さんはバッサリ。

「まず、このランキングで上位になっている人たちはみな、『俺が俺が!』という自己主張が強い方々に思えます。河村市長はその筆頭ですよね。女性の話を聞かず、自分の好きな曲を勝手に選んで熱唱しそう。そういう大仰な態度がパフォーマンスと思っていそうですが、誰も喜びません。

 結局、自己主張が強すぎて女性を立てる気のない男性は、デュエットでもなんでも敬遠されるんですよ」(岩井さん)

 ともかく、カラオケは気持ちよく歌いたいもの!

デュエットしたくない有名人ランキング

1位 河村たかし(名古屋市長・75)157票
2位 ビートたけし(タレント、映画監督・76)105票
3位 武田鉄矢(歌手、俳優・74)99票
4位 岸田文雄(内閣総理大臣・66)95票
5位 坂上忍(俳優、タレント・56)94票
6位 ルー大柴(タレント・69)70票
6位 泉谷しげる(歌手、俳優・75)70票
6位 DJ KOO(DJ・62)70票
9位 梅沢富美男(俳優、歌手・73)68票
10位 宮根誠司(アナウンサー・60)58票

岩井志麻子●1964年、岡山県生まれ。少女小説家としてデビュー後、『ぼっけえ、きょうてえ』で’99年に日本ホラー小説大賞、翌年には山本周五郎賞を受賞。コメンテーターとしても活動。最新刊に『色慾奇譚』(ジーウォーク)がある。

(取材・文/中村未来)