目次
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ー もしかしたらという予感があった
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ー 受け止めていくしかない ー ステージ2 A、抗がん剤治療、手術が終わり、現在は放射線療法中
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ー 手術して2日目には退院
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ー 乳がんであることを普通に話せるようになるといい
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ー 支えになったのは『推し』と同じ病気の仲間たち

「まさか自分が…」、がんと告知されたとき、ほとんどの人はそう思ったと話している。

 しかしがんはもう他人事ではなく、もっと身近な病気になっている。

 女性の部位別がん罹患数は乳がんがいちばん多く、2022年には94,300人が罹患(出典/公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計2023」)、現在はおよそ9人に一人の割合で乳がんにかかるといわれている。

もしかしたらという予感があった

「“乳がんですね”と診断されたとき、最初に感じたのは『面倒くさいことになったな』ってこと。不謹慎かもですが、やらなければならないことが、いっぱい増えるでしょ。仕事に子育てに、それだけでも大変だったのに、乳がんになって、考えるべきこと、抱えなければいけなくなることが多すぎるなぁ……と」

 お笑いコンビ・天然もろこしの植山由美子さんが乳がんに罹患、告知されたのは、2023年4月当時42歳、2歳の女の子がいた。

「最初に気づいたのは、乳房の上部左側のしこり。でも、娘の授乳中で、過去には乳腺の腫れもあったので、これも乳腺の腫れだろうと放置してしまっていました。だけどなかなかなくならず、動く何かがあるなっていう感じ。もしかして乳がん?それで検索してみると、乳がんのしこりは固いとか動かないと出てきたんだけど、私のしこりはそれほど固くもなく、動くような気がするし、やっぱり乳腺の腫れかなあと思ってしまった」

 母乳をあげていると、しこりを見逃してしまうことはよくあるケースだという。植山さんが検査を受けたのは、しこりに気づいてから半年が経っていた。

「なくなるどころか、少し大きくなってきたような気がして、やはり一度見てもらおうと。触診とエコー検査をしたら、ちょっとあやしいってことになり、午後にマンモグラフィーで調べることになって。そうしたら“乳がんです”と、早々に言われました」

 突然がんだと聞かされた周囲の人たちの反応は、どうだったのか?