地震がきたら…?普段からイメージを

「命を確保するために守りたいのが、〈首の後ろ〉〈胸〉〈おなか〉〈手足〉の4か所。首の後ろは重要な神経の通り道であり、胸とおなかには生命維持に欠かせない臓器があります。

 また手足をケガすれば、その後の避難行動が難しくなる可能性が。かめのポーズならこの重要な4か所を守ることができます」

 今回の能登半島地震では、天板の高さが30cmの座卓の下に潜り込んで、九死に一生を得たケースも。

「この人は揺れが落ち着いた後に座卓の下からはい出し、無事でした。家はペシャンコにつぶれていたそうで、最初の小さな揺れで避難行動をとらなければ、確実に命に危険が及んだと考えられます」

 週女世代の女性が特に気をつけたいのが、地震発生時に気にかけてしまう家を守る動き。

「まずガスの火を止めなければ、と考える人がいますが、現在は震度5以上の地震発生時はガスメーターが自動的にガスを止めてくれます」

 さらに注意すべきが〈これまでは大丈夫だった〉という経験からくる油断。地震大国の日本では震度3~4の揺れは珍しくないが、いつものことと油断していると、続けて大揺れがきたときに対処できない。

「今回の地震では1度目の揺れの後、『大丈夫よ』と電話で無事を知らせる連絡をしている最中に2度目の大揺れがきて、亡くなられたケースがありました。大地震は一度で収まらず、その後に何度も大きな揺れが起こりますし、津波がくる可能性もあります。

 ですから、揺れが収まったからと油断せず、安全を確保しながら避難所に移動するなど、次にとる行動を検討してほしいと思います」