目次
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ー 天皇陛下、64歳の誕生日を祝う一般参賀
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ー 昨年の一般参賀は事前抽選の人数限定
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ー 初めての一般参賀で一番感動したこと

冷たい雨が降る厳しい寒さの中、誕生日にこのように来ていただき、皆さんから祝っていただくことを誠にありがたく思います。

 先月、発生した能登半島地震によって亡くなられた方々に改めて哀悼の意を表するとともに、ご遺族と被災された方々に心からお見舞いをお伝えいたします。

 この冬も大雪や厳しい寒さで苦労された方も多いことと思います。皆さん一人ひとりにとって穏やかな春となるよう祈っております。皆さんの健康と幸せを祈ります

天皇陛下、64歳の誕生日を祝う一般参賀

宮殿・長和殿のベランダに立つ天皇、皇后両陛下、愛子さま、秋篠宮ご夫妻、佳子さま
宮殿・長和殿のベランダに立つ天皇、皇后両陛下、愛子さま、秋篠宮ご夫妻、佳子さま

 2月23日、天皇陛下の64歳の誕生日を祝う一般参賀が皇居・宮殿で行われた。秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは、両親と天皇陛下、皇后さまと両陛下の長女、愛子さまと一緒に午前中3回、宮殿・長和殿のベランダに立ち、集まった参賀者たちの祝意に手を振って応えた。

 天皇陛下を中心に、向かって右隣に皇后さま、その隣に愛子さまが並んだ。陛下の左隣には秋篠宮さまと紀子さまが並んで立ち、佳子さまは一番左の端に、鮮やかなブルーのローブモンタントと帽子姿で笑顔を見せた。陛下は、冒頭のように、能登半島地震の犠牲者の遺族や被災した人たちへのお見舞いなどを、マイクを通した張りのある声で述べた。

能登半島地震の被災地にお見舞いの言葉を述べた天皇陛下
能登半島地震の被災地にお見舞いの言葉を述べた天皇陛下

 私も、この参賀者の人波の中にいた。陛下の言葉どおり「冷たい雨が降る厳しい寒さの中」、私は長和殿の東庭に立ち直接、陛下の挨拶を聞き、佳子さまや天皇ご一家、秋篠宮ご夫妻の姿を目に焼きつけた。

 一般参賀の1回目は午前10時20分ごろから行われるが、熱心な皇室ファンらが多く、混雑が予想された。午前11時40分ごろに行われる最終回(3回目)になると、少しは人出が落ち着くであろうとの予測を立て、それに間に合うようにと都内の自宅を出発した。

 みぞれが降っていて、とにかく寒い。午前10時、地下鉄駅の改札で30代の知人男性と待ち合わせ、2人で参賀者たちの入り口となる皇居正門を目指す。最終回まで、1時間40分ほどの皇居前などでの滞在時間を覚悟した私は、ズボンの下にタイツを重ねてはき、長袖シャツを重ね着し、さらに、手袋、使い捨てカイロなど、雨と寒さ対策を万全にして臨んだ。地下鉄駅から地上に出たが人はまばらだ。もう少し進めば大勢の人で長い列ができているはずだと思いながら皇居前広場に向かったが、人が少ない。

 遠くに目をやると、皇居正門からその奥の二重橋(正門鉄橋)を参賀者たちがスムーズに流れている。逆に、警備関係者ばかりが目についた。まず、私はテント内で、不審物がないかどうか、ショルダーバッグを開けて、中身を確認された。次のテントの中では、女性の警備担当者からボディチェックを受けた。無事に終わり、私は知人と砂利道を踏みしめ、最後はゆるい坂を上り正門に到着した。正門石橋を渡り、伏見櫓を近くに見ながら二重橋を渡り、長和殿前に着いたのが午前10時15分ごろ。寒空の下で長時間、待たされることもなく、幸運だった反面、私はいささか拍子抜けした。