子役の成長が楽しみになった名作ドラマ

 一方、男性ランキングの1位に選ばれたのは『池中玄太80キロ』(日本テレビ系)。「娘たちを食事に誘ったものの、支払いに不安がよぎり、トイレの個室で財布の中を確認するシーンが忘れられない」(神奈川県・57歳・男性)や「妻を失った夫、母を失った子どもたち、それぞれが抱える共通の悲しみを時間をかけて受け入れる姿が丁寧に描かれていた」(千葉県・49歳・男性)との熱い声が寄せられている。

 主人公の池中玄太を演じたのは名優・西田敏行。彼は3人の子どもがいる女性・暁子と結婚し、5人での生活をスタートさせた矢先、暁子が病死してしまう。それでも玄太は血のつながらない娘たちを自分が育てると決意する。

 同作は女性ランキングでも2位に入り「子どもながらに感動した。主題歌の『もしもピアノが弾けたなら』が大好きで、自分でも演奏した」(宮城県・52歳・女性)や「思春期でしっかり者の長女を演じた杉田かおるの演技力にも脱帽」(北海道・52歳・女性)との声も。

「連続ドラマはパート3まで、スペシャルドラマも3作放送された人気作なので、三姉妹の成長を追える楽しさがありましたね。長女の絵理を演じた杉田さんは、チー坊時代から演技に磨きがかかっていましたね。周囲の人の助けを借りながら、子育てに奮闘する玄太は、とても素敵なお父さんでした」(山崎さん)

 同作は、間違いなく“父娘ドラマの金字塔”といえる。

 最後に山崎さんは「男女の違いがよく表れた興味深い結果だった」と総括する。

「ヒットした父娘ドラマには、父役はもちろん娘役も魅力的、という共通点があり、見返したくなりました。最近は重厚な題材の父娘ドラマが多いですが、たまには『パパと呼ばないで』のようなカラッとした人情ものも見たいですね」(山崎さん)

 時代とともに変化している父娘ドラマ。今後の作品にも期待大だ。