「アイアトン氏は15歳まで日本で過ごした後、高校はハワイ、大学はカリフォルニアに移り、野球選手としてもプレーしていました。2012年にWBCの予選でフィリピン代表がトライアウトを行うことを知り、母がフィリピン出身で代表入りの資格があったため、受験。見事、合格して代表入りしています」

 アメリカでもプレーした元プロ野球選手だった。

「テキサス・レンジャーズのマイナーリーグでもプレーしましたが、身体も小さくメジャーリーグではパワー不足だと感じ、わずか1年で現役を引退。裏方として活躍する道を選びました。

 ヤンキースでのインターンなどで経験を積み、前田選手の通訳、現在のデータ分析担当になりました。データの処理も細かくて的確だと評判。フォームの違いをミーティングで指摘したり、改善点を監督やコーチに進言しています」(梅田さん、以下同)

自身もエリートの“華麗なる一族”

水原一平氏の代わりに通訳を務めるウィル・アイアトン氏(前田健太のインスタグラムより)
水原一平氏の代わりに通訳を務めるウィル・アイアトン氏(前田健太のインスタグラムより)
【写真】どこか気になる“代打通訳”のアイアトン氏、リアル“華麗なる一族”な写真

 アイアトン氏の家族は華麗な経歴の持ち主だった。

父のウィリアムさんは映画製作などを行うワーナー ブラザース ジャパン合同会社の元社長なんです。『硫黄島からの手紙』などの名作映画の配給にも携わっていました。お兄さんも吉本興業のアメリカ支社でCEOを務めています」

 家族も自身もエリートでありながら、意外な過去もある。

「大学では野球をやりながら学業も優秀で、学内で表彰を受けるレベルだったようです。前田選手の通訳になる前には、吉本興業でスポーツマネジメント業務に携わっていたこともありました。明るいキャラクターで、前田選手と一緒にチアガールの格好をしたり、ダンスをしたり、イタズラをされたりとムードメーカー的存在でもありました」(前出・スポーツ紙記者、以下同)

 大谷にとって水原氏はただの通訳でなく、練習のサポートから運転手など、常に行動を共にする家族のような存在。まさかの裏切り行為で別れることになり、大谷も、

「気持ちを切り替えるのは難しい」

 とコメントしたが、水原氏がいなくなったことで“思わぬ副産物”もあるという。