思考を変えるだけでも疲労回復になる

 4月、5月の疲労をためにためて爆発寸前。そんな人も、早めの対処で深刻な事態を回避できるという。

「まずは日頃からの意識を少し変えてみるだけでも効果的。自分を責めがちな人や、白黒はっきりつけたいタイプなど、性格的に疲れを感じやすい人も“完璧にはできなかったけど、今日は疲れたから休もう”と、自分を受け入れてあげるといいですね。

 “今、自分は疲れているんだ”ということを認めて、ストレスをうまく手放すことに意識を向けましょう」

 “益田流理想の休み方”は、休日だけでなく平日も休息を取り入れるのがポイント。

アドレナリンが出ている平日は疲れを感じにくいのですが、実際には当然疲弊しているので、毎日ちょっとずつ疲れを解消しておくのがベスト。もっとも手軽な休み方は、マインドフルネスとも呼ばれる“座禅”の実践です

 座ったまま目を閉じて、5分、呼吸に集中するだけでOK。座禅中に雑念が生じたら、すぐに意識を呼吸に戻すことを心がけて。

“呼吸に意識を向ける”ということがポイントで、頭の中をからっぽに何も考えない時間を持つだけで、不思議と心身がスッキリします

 休日にはこの座禅が30分程度できると理想的。心が乱れて5分と座禅が続かない、という人はすでに心身が疲弊している状態。自身の状態を知るバロメーターにしてみよう。

「ウォーキングなどの軽い運動は“疲労回復ホルモン”の分泌を助けてくれます。歩きすぎると逆に疲れてしまうので、1万歩を目安にしてみては。食事は病院食をイメージしたバランスの良い献立がおすすめ。

 休日も1日に必要なカロリーを意識して食事をとってみてください。こうした適度な運動とバランスの良い食事は睡眠の質を高めて疲労を回復してくれます

 これらの対策を行っても疲労感が薄れず、体調が優れない場合は、ほかの疾患が隠れているか、心身が限界を迎えているサインと捉えて。

 ただ、きちんと休養を取っても、それを実感することは実は難しい、と益田先生。

そこで役に立つのが日記や記録です。疲労回復のために取り組んだこと、気分や体調を文章で書き残しておくと、あとで読み返したときに“あのころに比べれば元気なので休んだ効果が出ている”と実感が湧きます。ぜひトライしてみてください