迷走するフジテレビドラマ

 織田が劇中で演じていた刑事・青島俊作は現在57歳と還暦間近。かつて名コンビを組んでいた、いかりや長介演じるベテラン・和久平八郎と年齢がほとんど変わらず、その高齢化が見て取れる。

 さらに前出の民放キー局関係者が指摘したのは、『最後から二番目の恋』シリーズだという。

「小泉今日子さんと中井貴一さんがW主演を務める同シリーズは、2012年に第1作、2014年に続編、そして今年4月から『続・続・最後から二番目の恋』が放送中です。もともと『大人の恋愛』をテーマにした作品でしたが、現在はシニアの恋愛と言ったほうが適切な年齢になっていますね」

 テレビ業界では「過去の成功作品に頼るのではなく、新たなオリジナル作品で勝負すべき」との声が根強い。

「視聴率低迷に悩むフジテレビが安全策を取りたい気持ちは理解できますが、クリエイターの新しい才能を発掘し、オリジナル作品を生み出すのがテレビ局の使命です。リメイクばかりでは業界全体の創造性が失われてしまいかねません」(前出・芸能プロ関係者)

 令和の世に「僕は死にましぇん!」は受け入れられるのだろうか?