目次
Page 1
Page 2

WHOは、緊急避妊薬へのアクセスを人権問題として捉えている(写真はイメージです)
あすか製薬が厚生労働省に「ノルレボ錠」という緊急避妊薬の市販薬化の申請を行った、と5月15日に発表した。
緊急避妊薬の注意点

あすか製薬「ノルレボ錠1.5mg」(同社の公式HPより)
「緊急避妊薬は避妊に失敗してから、早く服用することが大切です。望まない妊娠・性暴力に遭った女性が薬局で迅速に入手できるようになることはとても重要だと思います」
と話すのは、西川婦人科内科クリニック院長の西川吉伸先生。
一方、注意点もあると言う。
「薬剤師から購入することになりますが、きちんと副作用を理解することが大事です。緊急避妊薬があるから、と避妊をせずに性行為を繰り返す人が増える懸念はあります」(西川先生、以下同)
市販薬化で価格は安くなるのだろうか。
「現時点での医師から処方される緊急避妊薬は平均1万5000円ほどです。市販薬になれば、価格はぐっと安くなると思われ、1万円以内にはなるでしょう」
しかし、イギリスやフランスでは価格が約900円で、2021年時点での緊急避妊薬は約90か国で薬局での購入が可能なのだが……。
「性に関することについて、日本は世界的に見ても遅れています。医師会だけでなく、承認をする厚生労働省が動くのはもっと遅い。決定権を持つ立場に女性が少ないということが原因のひとつとしてあると思います」