相撲協会内部の問題を浮き彫りに?

今回の会見で印象的だったのは、白鵬氏が最後まで相撲協会への直接的な批判を避けながらも、事実は事実として率直に語った印象です。特に弟子たちの進路について『同じモンゴル出身だからダメという声があった』という発言は、協会内部の問題を浮き彫りにしているように見えますね。これに協会の陰険さや意地悪さを感じ取った人は多いでしょう」(スポーツ紙ライター)

 今後の活動では「相撲を世界に広めてくプロジェクトを中心に活動する。『世界相撲グランドスラム』という構想のもと、相撲を世界に広めていく」と相撲がオリンピックになる構想を明かしている。

 国内のアマチュア相撲を統括する『日本相撲連盟』の次期会長には、白鵬とも交流のあるトヨタ自動車の豊田章男会長(69)が有力候補となっていることもあり、世界規模でのSUMOの普及に期待できるだろう。

 会見終了後、白鵬氏は報道陣に向かって一礼。その姿に、多くの人が新たな門出への期待と、日本相撲界の損失への惜しみを感じたのではないだろうか。史上最強の横綱が歩む新たな道が、相撲界全体にどのような変化をもたらすのか、今後の動向が注目される。