大河ドラマでの称賛 女優としての手ごたえ
人生を生き直す美紗を演じる中で、浮かび上がってきた小芝自身の結婚観について尋ねると、
「友也くんは、夫としての反面教師という感じ(笑)。“俺が俺が”と自分の話ばかりしているんですよね。だから、ちゃんと私の話も聞いてくれる人がいいな。そして友也くんのように調子が良すぎる人は、なんだか不安になる。麗奈のような人に、ちょっとモーションかけられただけで行っちゃいそうだから、嫌かも(笑)」
2025年の上半期もそろそろ終わりに差しかかる。
「怖いくらい早いですね(笑)」
1月から始まった大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』での瀬川役は視聴者の度肝を抜き、出演終了後には“小芝風花ロス”という言葉まで誕生。
「うれしいです。細かい感情の機微など、すごくこだわって生き抜いたので。それを全部、視聴者のみなさんが拾ってくださり、愛される役にできたことが本当にうれしくて。丁寧に向き合った分だけ伝わるんだな、と改めて実感できました」
元気で明るい役のイメージが強かった小芝が、大人の女性の凄みを見せつけた。女優としての自信や手ごたえを得たのでは?
「“成長できた”というような実感は自分自身ではあまりなくて。それこそ、周りの方の感想によって“もしかしたら、変われたのかな”“成長できていたなら、うれしいな”と思ってはいます」
本作は復讐劇。小芝ははたして、どんな新たな顔を見せてくれるだろう─。

美紗のようにタイムリープするなら、どのタイミングに戻りたい?
「幼稚園時代かな。そのくらいの耳がいいころから英語を習いたいですね。今回の現場は、アン・ギルホ監督をはじめ、みなさん韓国語でしたが、英語も堪能で。英語が話せたら、もっと直接のコミュニケーションが取れたのかなと思うと、悔しくて。
やっぱり、通訳の方を介するのと、直接の対話では違うと思うので。今まで何度か奮起したことはあるんですが、毎回挫折しちゃって(笑)」
取材・文/池谷百合子