農業関係者からも怒りの声
経団連の筒井義信会長らとの会談を終えた後、農業機械について言及した小泉農林水産大臣。「例えばコンバインが今、2000万円で。米農家さんは2000万円のコンバインを1年のうち1か月しか使わないんですよね。だとしたら普通買えますか?」と疑問を呈した。また、建設業界と比較し「重機や建機のレンタルやリースって当たり前ですよね。農業機械も個人個人で持っていたら、どう考えたって経済的にペイしないのに買ってしまっている。私はこういったことも変えなきゃいけないと思ってるんです」と農業機械のリース推進について熱弁。
この発言を巡って、ネット上では批判の声が相次ぐ展開に。
《たった1か月のために高額な機械を農家さんの数だけ用意してくれるリース会社がどこにあるんだよ?バカがよ》
《農業経験者じゃなくてもリースが普及していない理由なんかちょっと頭を使えばすぐ分かるだろうにアホ丸出し。お坊ちゃんの政治家ごっこはもうやめてくれ》
《年間を通して機械の需要がある建設業界と一緒にしてる時点で救いようがないほど頭が悪い》
農業関係者からも怒りの声が上がっている。
「高額で使用頻度も低い機械は借りた方が安く済むという考えは、ものによっては合理的です。しかし、農業という仕事の実態には合わないのが現実です。
例えば、農業では収穫期がほぼ同じ時期に集中します。特定の時期に需要が逼迫して使いたいときに借りられないというリスクも。他にも、リース機だと整備問題や使い勝手の問題もあり、作業効率に支障が出る可能性も高いです。
農業は自然と向き合う仕事ですから、気象や作物の状態など細かな判断の上に成り立っています。時間やタイミングも非常にシビアな中、機械の融通が利かないのは致命的です。傍からみれば高額な設備投資に見えるかもしれませんが、長い目でみれば必要なものなのです。
大臣がいろいろ考えてくれるのはありがたいですが、現実味がないというか思いつきで突っ走ってる感は否めません」(農業関係者)
現場との価値観のズレが顕著になり始めている小泉農林水産大臣。そのズレは自身のSNSにも表れている。
「SNSも積極的に動かしていますが、まるで学生のインスタグラムのストーリーズのようにごはんの写真ばかりを投稿したり、とにかくズレています。食や農を統括する大臣として、消費促進や地産地消推進の意図があるのでしょう。しかし、可処分所得が上がらないうえに物価高騰で国民が苦しんでいるこの大不景気の中で、豪華な食事の写真を上げるのは国民の神経を逆なでしているように捉えられても仕方がありません」(前出・政治ジャーナリスト)
他にも、昼時に昼食を採りながら電話をかける様子や炎天下の中、メモも持たずに屋外で農家やJA関係者と意見交換をする様子に
《パフォーマンスのつもりなんだろうけど逆に非常識さが浮き彫りになってて草》
《投稿のどれを見ても一般常識がないのが明らか 頭の中は自分の見栄えしか考えてないんだろうな》
と冷ややかな視線が向けられている。
意欲的なのは良いが、肝心の国民を置いてけぼりにしては意味がない。