夏はカラッと明るいドラマが見たい! と思いきや、ドロドロサスペンスや、重いテーマの作品が集まった今期夏ドラマ。すべてのドラマが1話を放送し終えた今、女性視聴者が選ぶ今後も期待できる作品は?
「仲里依紗の演技がすごかった」
「映画ファンだったから世界観が続いていてうれしい」(埼玉県・38歳)、「爽やかな気持ちになる」(山梨県・42歳)
5位にランクインしたのは『ちはやふる―めぐり―』(日本テレビ系)。広瀬すず主演で大ヒットした映画シリーズから10年、新たなヒロインが誕生した。
中学受験失敗で自信と自己肯定感を失い、部活に励むクラスメートを「青春セレブ」と呼ぶほど卑屈になっていたヒロイン・めぐる(當真あみ)が、競技かるたの世界におそるおそる近づいていく、というストーリー。
広瀬をはじめとした映画版のキャストが続々登場しているのも話題。ドラマウォッチャーの神無月ららさんは、
「映画版の脚本・監督を務めた小泉徳宏氏が企画総指揮を務めているので、映画ファンの期待も裏切らないはず。當真さん以外の生徒キャストがほぼ全員無名なのも、逆に作品本編への揺るぎない自信を感じさせます。映画版からの連続キャストで、かるた部の顧問を演じる上白石萌音さんのどっしりした存在感も大きな魅力ですね」
と太鼓判を押す。原作漫画も映画も見ていない人でも楽しめる仕様になっている本作。新作から入るのもオツ?
続く4位は、
「悲壮感のないおひとりさまの妙齢女性が新しい」(新潟県・47歳)、「松坂慶子、國村隼夫妻のやりとりも楽しい」(徳島県・50歳)
綾瀬はるか主演の『ひとりでしにたい』(NHK総合)が票を集めた。憧れていた伯母の孤独死をきっかけに自身の生き方を見つめ直す。カレー沢薫さん原作の終活コメディー作品だ。
「主演の綾瀬さんが底抜けに明るいので、視聴者もポジティブな気持ちになれるのでしょう。1話で孤独死したくないヒロインが、やりたくもない婚活に失敗して“私はひとりで死にたくないわけじゃない。ひとりで生きて、ひとりできちんと死にたいんだ。私がすべきなのは、今の生き方を否定することじゃない”と気づきを得るシーンがあります。これは真理だなと思いました。各話でハッとさせられるセリフがあって、今後の人生を前向きに考えられます」(ライターの津田春子さん)
この夏もおひとりで楽しみたい!?
「総合診療科が近所に欲しい」(東京都・47歳)、「仲里依紗の演技がすごかった」(茨城県・32歳)
3位は松本潤主演の『19番目のカルテ』(TBS系)。専門医をたらい回しにされるような患者に向き合う「総合診療科」の医師・徳重を松本が演じ、悩みを抱えた患者役のゲストが各話で登場する。
「1話のゲスト、仲里依紗さんが作品に説得力を持たせました。原因不明の痛みで生活もままならないのに病名がわからず、いくつもの病院で同じ説明を繰り返しさせられる患者の絶望を仲さんが渾身の演技力で表現したんです。徳重が医師に心を閉ざした彼女に対して“何度も聞かれたことですよね”と詫びる言葉が胸に刺さりました。徳重が病名を突き止めたときは視聴者も安堵したのでは」(津田さん)
各話ゲストと松潤のケミストリーが見もの!