「残念すぎる」後手後手の対応

 そんな中、“別の事案”の被害が報告され、第三者委員会が設置されていたことが明らかになった。

「2024年3月に元部員から被害の申告を受け、その際に関係する部員などから聞き取り調査をしたものの、指摘された事実は確認できなかったと広陵高校は発表しています。しかし、今年2月にも広島県高野連と日本高野連に元部員から情報提供があり、再度調査。それでも事実は確認できなかったとのことですが、元部員の保護者からの要望に応じて、今年6月に第三者委員会を設置して調査を進めているとの説明でした」(前出・スポーツ紙記者)

 最初に拡散された暴力事案の前にも、問題となっている事案があった広陵高校。さらにまずいのが、“別の事案”を発表する前日の6日深夜に、被害生徒の保護者からSNS上で実名告発があったということだ。告発文には、《性被害に遭いました》《殺人行為》など、事実であれば“いじめ”では済まされないような言葉がずらりと並んでいる。

広陵高校野球部でのいじめ被害を訴えた被害生徒の保護者による投稿(Facebookより)
広陵高校野球部でのいじめ被害を訴えた被害生徒の保護者による投稿(Facebookより)
【写真】「殺人行為」保護者が実名告発、広陵高校の凄惨な“いじめ”全容

 恐らく告発がなければ今回の発表は無かっただろうと思われる。後手後手に回った発表の仕方に対して、

《告発がでなければ隠蔽する気満々だったんじゃん》

《もはや都合の悪いことは隠しておける時代じゃない》

《マジで隠蔽体質なんだな。残念過ぎる》

 などと批判が殺到。

 過去には、暴力事件をきっかけに廃部となったPL学園の例もある。しっかりと調査してその全貌を明らかにし、然るべき措置を講じてほしい。