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ー 囁かれる“芋づる式の逮捕”

 

 福岡県警が8月22日に、大手飲料メーカー『サントリー』の会長だった新浪剛史氏の自宅を家宅捜索していたことが発覚。これをきっかけに、新浪氏はサントリーの会長を辞任。『経済同友会』の代表幹事としての活動も自粛することになった。

 9月3日の早朝には、俳優の清水尋也の自宅に家宅捜索が入り、大麻のような植物片や吸引に使うと見られる巻き紙などが見つかり、麻薬取締法違反の容疑で逮捕された。

囁かれる“芋づる式の逮捕”

「清水容疑者と同居していた女性も同じく逮捕されており、2人とも容疑を認めています。清水容疑者が初めて大麻を吸ったのは、20歳のころに留学で訪れたアメリカだったとのことで、帰国後も吸うようになったそうです。最近は月に数回のペースで吸っていたと供述しているといいます」(全国紙社会部記者、以下同)

 新浪氏や清水容疑者といった、著名人の薬物捜査が立て続けに行われており、

「一部の報道では、今後も著名人の“芋づる式の逮捕”が続くと言われているようです。というのも、8月18日付の警視庁の人事異動が影響しているとも」

 どういうことか。

「警視庁の『薬物銃器対策課』の担当課長が変わったのです。前任の課長は“芸能人は末端のユーザーに過ぎず、密売組織などの大元を潰していかないと、薬物犯罪は減らない”といった内容を、周囲にいる新聞やテレビ局の記者によく話していました。実際、そういった方針の捜査に注力していた影響で、有名大学のスポーツ部の薬物問題などは動きがありましたが、2024年2月からの前任課長が在任中は、警視庁による、いわゆる芸能人の薬物がきっかけでの逮捕はありませんでした」

違法サプリ入手でサントリー会長を辞任、園遊会に参加したローソン会長時代の新浪剛史氏(2007年)
違法サプリ入手でサントリー会長を辞任、園遊会に参加したローソン会長時代の新浪剛史氏(2007年)

 人事異動の直後に捜査の方針自体が大きく変わったわけではなさそうだが、

「新任の課長は長年、薬物や銃器を扱う、いわゆる“薬銃畑”でキャリアを積んできました。その新しい課長は、事件や逮捕をニュースとしてマスコミに取り上げてもらうことが好きなタイプでもあるようです。今後はマスコミが大きく取り上げそうな著名人の捜査や逮捕に力を入れる可能性が高いと言われています」

 清水容疑者の逮捕は、放送中のTBS系ドラマ日曜劇場や10月からスタートするNHK朝ドラなど、早くも大きな影響を及ぼしている。果たして“芋づる式の逮捕”はあるか――。