2:6:2の法則を知って生きやすくなったという「AAA」與真司郎 撮影/山田智絵
2:6:2の法則を知って生きやすくなったという「AAA」與真司郎 撮影/山田智絵
【本人提供写真】AAA與の人生を変えたLA生活、タイでのプライベートショット

 海外では同性カップルが養子をもらって育てている家庭も珍しくないが、

「以前、僕がそのことを話した記事がニュースサイトに載ったんですが、“子どもがかわいそう”というコメントが結構来て残念な気持ちになりました。そのような家庭ですごく幸せそうな家族を僕はたくさん知っているし、逆に、ストレートの家庭で愛情をもらえてなかったら、そのほうがかわいそうだと僕は思うんです。なのに、ゲイ=かわいそうなんて、そこがまず間違っている。僕も今、人生が楽しいし、かわいそうと思われたくもない。その認識が間違っている人が多いなと思う

 またLGBTQ+について多いのが、「趣味・嗜好」という誤解。

「LGBTQ+のことを知らない人は、結構そう思っていて。趣味や嗜好だったら、みんなたぶんストレートの道を選ぶ。生まれつきのもので、変えられないからこそ、みんな苦しんでいるんです。自分のせいでもない、親のせいでもない、誰が悪いわけでもないのに、そこをジャッジするのは、悲しいことだなと思ってしまいます」

合わない人にフォーカス当てない

 今でもネガティブなことを言われることはある。

「自分と合わない人にフォーカスを当てるんじゃなく、応援してくれる方や家族、スタッフ、友達、そして今、葛藤している人に夢を与えられるような方向に集中すればいい。そう思ったら、ネガティブな意見も気にならなくなって。というかエゴサもしなくなりました。昔はすごくしてたんですけどね(笑)」

 できるだけ嫌われたくないと思って生きてきたが、自分と感覚が合わない人もいると考えられるようになった。そのよりどころが、2:6:2の法則。最新シングル『262』のコンセプトは、ここから来ている。

世の中には、自分と価値観が合う人が2割。6割はどちらでもない人で、残りの2割はまったく合わない人、という考え方で。これを知ってから、とても生きやすくなったんです

 さまざまなメンタルヘルスの本を読んだり、友人たちと話す中で知ったこの法則。

「自分と意見が合わない人はこの世にたくさんいる。それより前に進もうと。人生は一度きりなので、合わない人のことを考えていたらもったいない。年を取るにつれ、どんどんそう思うようになって。みんなにもシェアできたらいいなと思って作った曲です」