悠仁さまが述べた感謝の言葉

成年式の中心的な行事「加冠の儀」で、成年用の冠をかぶせられる悠仁さま(2025年9月6日)写真/宮内庁提供
成年式の中心的な行事「加冠の儀」で、成年用の冠をかぶせられる悠仁さま(2025年9月6日)写真/宮内庁提供
【写真】学生時代の佳子さま、割れた腹筋が見える衣装でダンスを踊ることも

 午後2時からは、皇居・宮殿「松の間」で天皇、皇后両陛下に挨拶をする「朝見の儀」が行われた。燕尾服を着た悠仁さまは天皇陛下に、

「本日の成年式にあたり、冠を賜り、天皇、皇后両陛下のご臨席の下、成年式を終えることができましたことに、深く感謝申し上げます。成年皇族としての責務の重さを自覚し、さらに勉学にいそしむとともに経験を積み、これまで賜りました御恩にお報い申し上げたく存じます。ここにお礼を申し上げます」

 と感謝の言葉を述べた。これに対し陛下は、「成年式を挙げられたことを心からお祝いします。これからは、学業に励まれるとともに、皇族としての務めを立派に果たされるよう願っております」と答えた。

 さらに、悠仁さまは皇后雅子さまにもお礼の言葉を述べ、雅子さまは、「今日は成年式おめでとう。これからもお身体を大切にされ、どうぞお元気にさまざまな経験を積まれますようお祈りしております」と、温かく励ました。

 その後、陛下が悠仁さまに「大勲位菊花大綬章」を授与した。悠仁さまは、赤坂御用地内の仙洞御所を訪れ、祖父母にあたる上皇ご夫妻に挨拶し、夜は、都内のホテルで開かれた両陛下や上皇ご夫妻、皇族や親族らとの私的な祝宴に秋篠宮ご夫妻、佳子さまと出席した。

 6日の成年式当日、一連の儀式を終え、悠仁さまは名実共に成年皇族の仲間入りを果たしたことになる。

 午後4時15分ごろ、秋篠宮邸に戻り、報道陣の取材に応じた悠仁さまは、記者から「本日は誠におめでとうございます」と声をかけられると「ありがとうございます」と答え、成年式の儀式を終えた感想と今後の抱負などについて次のように話している。

「まず、成年式を滞りなく終えることができ、安堵しております。これまで見守ってきてくれた、家族をはじめとするお世話になった方々に、深く感謝申し上げます。これから成年皇族としての自覚を持ち、皇室の一員としての役割をしっかりと果たしていきたいと思っております」

 また、秋篠宮ご夫妻は、悠仁さまが成年式を終えた感想などについて文書を発表している。

《本日、長男悠仁の成年式が滞りなく行われました。悠仁が小さかった頃のことを思い出しながら、成年の皇族の一人として公的な務めを果たす節目を迎えるときがきたことに深い感慨を覚えます。これまでの成長を支え、また心を寄せてくださった多くの方々の気持ちに深く感謝の意を表します。そして、悠仁が一つひとつの事柄を大切に思い、務めを果たしていくことを願っております》

 9月7日の産経新聞は、一面のコラム「産経抄」で成年式を無事に終えた悠仁さまについて、このように書いている。

《(略)宮殿「春秋の間」に掛緒の端を断つ音が響く中、将来は第128代天皇になられる悠仁親王殿下の凛としたお姿が印象深い。(略)皇室への親しみがさらに増した人も多いのではないか。皇統を守る意味への理解を、深める機会にしたいものである》

 2006年9月6日、悠仁さまが生まれたとき、佳子さまは11歳で、学習院初等科6年生だった。ちょうど夏休み中でもあり、ほぼ毎日のように紀子さまが入院している病室を訪れ、母親のそばで宿題をしたりして過ごしていた。

 幼いころから弟か妹が欲しかった佳子さまは、「弟が生まれたときは非常にうれしかったことをよく覚えております」と、成年会見で語っている。

 生まれたときから、悠仁さまをとてもかわいがっていた佳子さまは、この19年間、弟の成長を常に温かく見守り、サポートを惜しまなかった。それだけに、成年式で弟の晴れ姿を見た佳子さまもまた、喜びもひとしおだったことだろう。

 いつまでも仲の良い姉と弟でいてもらいたい。