目次
Page 1
ー 選手の“肌の色”に言及した織田裕二

『東京2025世界陸上』(TBS系)スペシャルアンバサダーを務めた織田裕二が9月20日、今大会をもって『世界陸上』から“完全引退”することを宣言。その決断の背景には、SNSでの批判的な声があったようだ。

選手の“肌の色”に言及した織田裕二

「織田さんは1997年から2022年まで13大会連続でメインキャスターを務め、今大会は2大会ぶりに“スペシャルアンバサダー”として復帰しました。20日、『情報7daysニュースキャスター』で安住紳一郎アナから『ずっと世界陸上を見てきた織田さん、そこから見る景色はどういうものですか?』と聞かれると、『最高です』と回答。

 続いて三谷幸喜さんから『やっぱり織田さん、欠かせないです』と称えられると、織田さんは『いやいや、もうやんないですよ。これで本当に卒業します』と明言したのです。さらに彼は『お叱りの言葉もあることを踏まえて、体力の限界!』『年取りました~老兵は去ります!』と話していました」(スポーツ紙記者、以下同)

『世界陸上』といえば織田裕二だっただけに、ネット上では、《織田裕二さんネットの声ちょっと気にしてるのかぁ 残念》など、惜別の声が相次いだ。

「『お叱りの言葉もあることを踏まえて』という織田さんの発言からは、ネットでの風当たりを意識していることが伺えます」というのは、さる芸能プロ関係者。

たとえば16日の男子400m準決勝では中島佑気ジョセフ選手が34年ぶりの決勝進出を果たした際、『ない、ない、ない! 奇跡ですよ。絶対と言っていいぐらい決勝に行けると思ってなかった』と驚きを表現しましたが、《陸上経験もないクセに何を上から目線で言ってんの?》との批判も受けました。

 また、20日の男子400mリレーの予選で敗退した前回大会優勝のアメリカチームに対して、『アメリカが、あんなだらしない姿を見せたのは初めてですね』と辛口な評価。これにもネットで《言い方 ちょっと失礼すぎます》との声が上がりました」

 特に問題視されたのが、19日の女子200m決勝でイギリスの選手が銀メダルを獲得した際、「白人選手が2位に入ったって、これは僕にとってはすごい驚きです」と、“人種”に言及したことだったという。

トラック競技は長い間、黒人選手が圧倒的に優勢な状況が続いています。陸上に詳しい人なら、白人選手がスプリント種目でメダルを獲得することの難しさは理解できる。織田さんの驚きも的外れではありません。ただ肌の色に言及することに社会が敏感になっている昨今、その表現方法への対応ができなくなったという意味で“老兵”なのかもしれません

 過去には2022年の400mハードルの決勝で、世界新記録で金メダルを獲得したアメリカの女性選手に対して、「これ以上やることないですよ」「彼女は新婚です。すぐ子どもを産んじゃうんでしょうね」とコメントしてセクハラ発言だと炎上したことも。

 足掛け28年にわたって世界陸上と歩んできた織田裕二。その情熱と愛情は誰もが認めるところだが、時代の変化とともに求められる人も変わるのかもしれない。