「メジャーの2Aレベルとも位置付けられるメキシコリーグですが、NPBでのプレー経験もある外国人選手も多く在籍しており、実際には日本と同等、3Aレベルの実力だと思います。中でも過去16度のリーグ優勝を誇るレッドデビルスは元メジャーリーガーも所属し、逆にここからMLB行きの切符を掴むケースも多々あります。
つまりレッドデビルズで結果を示せばメジャー移籍のチャンスがある。MLB公式サイトでは、わずかながらも選手情報が掲載されていますし、2年連続の胴上げ投手で今季はセーブ王も獲得している安楽投手。実は日本人で一番メジャーに近い投手なのかもしれません」
メジャー事情に精通するスポーツライターが明かすように、リーグ2連覇を果たしたレッドデビルズにおいて“守護神”を任され、2025年シーズンは47試合に登板して22セーブをあげてタイトル獲得。チーム、そしてファンからの絶大な信頼を得ているのが今の安楽だ。
そんな彼がリーグ優勝を決めた後、9月に配信されたメキシコの野球専門メディアのインタビュー動画に登場。スマホでの翻訳機能を使っていうのだろう、メキシコ人記者による辿々しい日本語での質問に朗らかに答えている。
高いレベルで野球ができている
ーーメキシコに来てから、どんな気持ちで過ごしてる?
安楽「まあ、すごい、メキシコは楽しい国なので、野球もファンのみんなも楽しいなと思いながら過ごしてます」
異国の地での食べ物などの生活、環境に合わせるのが大変だったという安楽だが、好きな食べものを聞かれると「タコス」と即答。メキシコ人記者もこれには笑顔だ。次にメキシコリーグのレベルを聞かれて、
「すごい、日本と比べても高いと思うし、やっぱりバッターはパワーもあるし、ピッチャーは球も速いし。すごい高いレベルで野球ができていると思います」
逆に日本のプロ野球については、
「プロフェッショナルとして勝つことは大事ですけど、こっちと同じように一つ一つのプレーでファンは喜んでくれていると思います」
楽天を退団して2年、パワハラ騒動を吹っ切った様子の安楽は、最後には「グラシアス」とスペイン語でインタビューを終えたのだった。
メジャーからお声がかかった際、助言を求めるのはやはり田中だろうか。