動けるうちはケガではない
『おいしい給食』では、甘利田が給食に狂喜乱舞する姿がお約束。台本には何も書かれておらず、すべてが市原のオリジナルだ。その姿は、スタート当初と比べるとどんどんエスカレートしている。
「そうなんです(笑)。原作もない完全オリジナル作品ですから、当初はキャラクター設定や雰囲気をどうするか、悩みながら。メガネひとつをとっても悩みに悩んで、生み出して。
シーズンを重ねるごとにバージョンアップしているのは、作品を好いてくださるお客様に求めていただいたご恩をお返ししたい一心から。滑稽な姿を笑われながらも“好きなものを好き”と胸を張り、相手が子どもでも素直に負けを認める。どんなに毎回負けようとも“明日こそは勝つんだ!”と日々を楽しみ、人生を謳歌している様を見て、みなさまの活力にしていただきたいと思っています」
甘利田が椅子からひっくり返って身体を床に打ちつけるなど、渾身の演技に目は釘づけ!とはいえ、市原の身体も心配だ。
「体力はもう大変なんです、あざだらけ。ボロボロです(笑)。ただ、動けるうちはケガではないとも思っていて(笑)。“これでいいや”と、なんとなく雰囲気で見せるのではなく、やるならしっかりと打ちのめされたい。
本当に小さな小さなところから始まったんです、『おいしい給食』は。求めてくださるお声がなければ、6年続けてこられなかったので。お客様に楽しんでいただけるならすべてを捧げますし、無限の力が湧いてくる。“ここで生涯を終えてもいい”と本気で思えてしまうんです」











