それだけ気軽に参入できるなら、技術面で未熟なセラピストも多くなりそうだが、業界としては基本的に“デビュー前に専門の講師から実践の講習を受けて、モニターによる実技試験に複数回合格して初めてデビューできる”とのことで、セラピストになるにはそれなりのテクニックと覚悟が必要なようだ。
偉そうな態度を取られたら年が若くてキレイでも嫌な気分に
「セラピストの年齢層はさまざまですが、多いのは30~40代ですね。若い女性は比較的、年上好きが多いので、おじさんセラピストが重宝されています。おじさん専門店もあるんですよ」
では、利用者はどんな女性が多いのだろうか。
「セックスレスの主婦や男性経験のない女性、オーガズムを経験してみたい人など、いろいろです。独身だけでなく、既婚者の方も珍しくないです。夫やパートナーがいても、1対1で向き合っていると行き詰まることもあるので、定期的に利用して心の安定につなげているのかなと思います」
利用者は30~40代がコア層で、60代や70代も多い。
「私が聞いた中では75歳の女性が一番年上です。セラピストたちからよく聞くのは、『女性は“おばさんだし”とか“太っているから”ってず~っと気にしているけれど、ぜんぜん気にしなくていい』ということです」
彼らはプロとして仕事にあたり、普通に“いいお客さん”であれば大歓迎なのだ。
「むちゃなことを言ってきたり、偉そうな態度を取られたら、たとえ年が若くてキレイでも嫌な気分になるそうです。そうでなければ、お仕事をもらえるだけで、ただうれしくてありがたい、とみなさん口をそろえます」
「“女風”利用のメリットのひとつとして、変わった性癖を持っていても、セラピストには仕事として受け入れてもらえる点があります。言いにくい要望も恥ずかしがらずに伝えられるんです」
とヤチナツさん。マンガの38話に盛り込まれている、ザリガニを目の前で踏んでもらうことに興奮を覚えるという女性客のエピソードもほぼ実話。
そこまで特殊な性癖の持ち主でなくとも、SやMっ気の傾向や、やってほしいこと・されたくないことなどは事前にセラピストに伝えてコミュニケーションを取っておくと失敗が少ないという。
「セラピストは通常、お客さんを獲得するためにXをやっています。お店のホームページで顔や雰囲気がいいなと思う人がいたら、Xで検索してダイレクトメッセージを送ってみるといった方法も。予約する気がなくても直接やりとりして大丈夫。よっぽどの売れっ子でもなければ、きちんと返信してくれるようです」
  
    










