では、経済政策はどうなのか。経済ジャーナリストの荻原博子さんに話を聞くと、
「庶民の暮らしがよくなるとは思えません。ガソリン減税は野党も賛成しているだけあって実現するでしょうが、2万円の給付はなくなりました。消費税減税も検討段階にトーンダウン。霞が関で検討段階は、不可能と同意ですからね。結局、高市首相が誕生したのは自民党内にある“アベノミクスを再び”という層の支持が大きかったのだと思います」
麻生副総裁、維新への“借り”
アベノミクスはデフレ脱却と経済成長を促すため、2012年に安倍政権が打ち出した経済政策。円を大量に刷り、政府支出を増やして市場を活性化させたが、反面、現在の記録的な円安を招いている。
「アベノミクスの大企業優遇政策で、組織票や寄付金など自民党員はおいしい思いをしていますからね。高市首相自身も安倍さんの政策を継承したいと考えているようですが、同じ路線だとますます円安と物価高を招くと思います」(荻原さん、以下同)
現状では、女性に寄り添う以前に自分の意志も貫けない可能性もあるようだ。
「今回の総裁選で、自民党の重鎮で財務省とべったりの麻生太郎さんの支援を受けていますし、公明党の代わりに日本維新の会と組むなど“借り”ばかりつくっていますから、いろんな所の顔色をうかがわないといけません。政局も大事ですが、まずは庶民の生活に気を配ってほしいです」
高市首相は、誰のために政治を行うのか─。











