「それがわずか5か月、首相になった途端のトーンダウンに消費税ゼロを期待していた国民にしてみればガッカリは当然です。

 しかも野党から追及を受けた際、“日本の遅れたレジシステムのせい”とした高市さん。消費税を引き上げる際には迅速な対応が施されるのに、引き下げ時には“時間がかかる”との弁明に納得する国民は少ないでしょう」

石破前首相も「レジシステムがーー」

 与党に近しい政治ジャーナリストも指摘する「レジのせい」発言。実は5月にも、立憲民主党・野田佳彦代表(68)との党首会談で食料品の消費税ゼロ案を提案された際、石破前首相による「システム変更に1年かかる」との同様の反論。消費税減税を指摘された際の、自民党内で定められた“テンプレ”発言にも思える。

「おそらく高市さんの消費税ゼロ案は本気だったと思います。しかし、総裁選で彼女を後押しした麻生太郎副総裁(85)は減税に明確な“NO”を突きつけています。麻生さんは約9年間にわたって財務大臣を務めた、今でも財務省に影響力を持つ政治家です。

 高市さんも首相になってあらためて麻生さんの存在感、大きな“壁”であることを認識させられているでしょう。彼女の手腕が発揮されるのは“2次内閣”と考えますが、その時までに“壁”を取り払うことができるかどうか」(前出・ジャーナリスト)

 支持率が下落する前に、か。