政策の中心にいる鈴木憲和農相(43)は10月22日の就任会見で、「コミット(関与)しない」「価格はマーケットの中で決まるべき」と、高値がつけられたコメ価格に「不介入」の姿勢を見せていたが、なるほど価格に直接介入しているわけではない。
しかし、この政策に疑問の声も上がっている。元読売テレビアナウンサーでフリージャーナリストの辛坊治郎氏は、12月5日に自身のXを更新して、
《お米券を配る最大の理由は、米暴落を防いで、高く買いすぎた米流通業者、農協を守ることにある》
との私見をポストして《これが政治だ》と締めている。
高値のうちにお米券で買い取らせる
流通市場に詳しい経済ジャーナリストが補足する。
「つまりは遅かれ早かれ、市場で余っている、業者が溜め込んでいるとされるお米の価格暴落は避けられない状態にあるわけで、高値がついているうちに消費者にお米券を配布して、買い取らせて捌いてしまおうと。
1度でも5キロ4500円で購入すると、消費者心理として3500円は割安に思えてしまう。これまで2000円台中心で売られていたことから、たとえ“1000円引き”の3500円に据え置いても業者は儲けられるということでしょう。
おそらくは今回もJA発行と思いますが、そもそもお米券の出所も辿れば税金からきているわけで、結局は“国民が高い米を買わされる”ことには変わりませんね」
東京大学法学部を卒業後には、農水省官僚を経て議員に転身した“農水族”鈴木農相。米どころの山形県出身で「米マニア」を自称する大臣だが、その知識を国民の生活のために生かしてほしいが。











