テレビ局を巻き込んだ今年一のスキャンダルは
それでは、いよいよトップ2。2位は「国分太一(51) コンプライアンス違反で活動休止・TOKIO解散」が197票を獲得した。6月、コンプラ上の問題があったとして日本テレビが『ザ!鉄腕!DASH!!』の降板を発表。
国分は無期限活動休止でTOKIOも解散した。その後、10月に国分が日弁連に人権救済の申し立てを行い、11月26日に記者会見。原因となったコンプラ違反が具体的に何なのかは本人にも伏せられており、「答え合わせをしたい」と繰り返した。
「まじめで性格がいいと思っていたのに」(大阪府・42歳・男性)と、誠実キャラとの落差にショックを受けた人が多かったもよう。また、「何をしたのかはっきりさせなくてずるい」(岩手県・61歳・女性)という意見には、「これは彼が気の毒。本人もわからないから無理なんです」と宝泉さん。
「このスキャンダルは何もわからず、筋書きがまったく見えないドラマを見せられているよう。芸能界の歴史の中で最も不可解な騒動ではないでしょうか。本人も何が原因なのかわからないから、反省や謝罪の言葉を明確には述べられない。このままだと、将来もし活動再開したくなったとしても厳しいですよね」
そして1位は386票で「中居正広(53)フジテレビ問題で芸能界引退」。昨年末に女性とのトラブルが報道され、年明けから降板や番組打ち切りが続出。1月9日に本人HPで謝罪と示談成立、芸能活動を続けられることになった旨を報告した。
だが報道は過熱し、フジ幹部社員の関与が疑われるなど、メディア全体を揺るがす問題へ。フジテレビへのCM差し止めや経営陣の引責辞任などにもつながった。
「報道が事実ならかなり悪どい」(岡山県・41歳・男性)、「被災地への寄付などで好感を持っていただけに大変ショック」(大分県・69歳・女性)と中居への声もあれば、「芸能界とテレビ局の裏の嫌な部分が露見した」(和歌山県・53歳・女性)、「テレビ局の隠蔽も関わっていて信用を揺るがした」(東京都・32歳・男性)とフジテレビに対する声も。
「大きな問題が2つ合わさった、今年を代表するスキャンダル。これもわからない部分が多い騒動でしたが、その後に国分さんの件が出たことで、それよりはわかりやすい話だなと」
宝泉さんが着目するのは1月9日の中居のコメント。「あれが大きな節目では」と語る。
「復帰宣言が致命的になったという不思議さ。ファンはうれしかったけれど、アンチが叩いて報道が勢いを増した。たぶん中居氏側は世間の空気を読めなかったんでしょう」
そしてフジテレビにも大きな影響を与えた。
「これまでイケイケでやってきたフジが“楽しくなければテレビじゃない”を手離してしまった。多くの人はテレビに楽しさを求めていると思うんですが、それがなければ何の存在価値があるのかと。松本さんや国分さんの件も含め、テレビ全体がジリ貧になっていきそうです」
そしてランキング全体を通して「世の中全体に余裕がなくなっているよう」と宝泉さん。
「昔のスキャンダルはある種の豊かさがあり、問題を起こした人が立ち直るところまで見届けるのもエンタメでした。でも今は一発退場。エンタメの中心にいた人たちがいなくなり、芸能界が弱体化していく。そんな流れを感じてしまいます」
来年はハッピーなニュースが駆けめぐることを願いたい!
著書に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)











