伊勢ケ浜親方が語る改名の真意

 24日、弟子の改名について取材に応じた伊勢ヶ濱親方は「預かった以上は自分の弟子。一人一人と話し合い、決めた」と、しっかり弟子たちの思いを汲み取り、“富士”を付けたことには「みんなで一つの方向を向いて頑張っていきたい思い」とコメント。

「“白鵬色”がなくなったことで悲観するファンも多い一方、“白鵬色排除”という意見に首を傾げる人もいる。実際、炎鵬(えんほう)だけは改名せず炎鵬のままですからね」(同前)

 今回の改名で注目を集めているのが、旧宮城野部屋勢で唯一改名しなかった炎鵬の存在だ。炎鵬は白鵬の内弟子として2017年春場所で初土俵を踏んだ経緯があり、前師匠への思い入れがより一層強かった可能性もある。

「小兵の人気イケメン力士として、炎鵬は9年近く炎鵬として土俵に上がっているため定着しています。現在は幕下に番付を下げましたが来月の初場所の成績次第では十両復帰の可能性は大いにありますね。今回、炎鵬が改名しなかったことに関して伊勢ヶ濱親方は“本人の意思”をくんだと言っていますし、すべての力士に強引に“富士”をつけるという感じではないと思いますよ」(同前)

 SNSでも「中堅キャリアで実績も人気もある炎鵬は、改名せず“鵬”を継続してくれてるのが光」などと期待を込めた声も多い。

 力士たちにとって、四股名の変更は新たなスタートを意味する。かつての白鵬と照ノ富士、その狭間で揺れる力士たちの心情にファンは複雑な思いを抱きながらも、土俵上での活躍を期待している─。