初詣で「健康」を祈願した人は多いだろう。生涯、自分の足で歩ければ何よりだ。
「ただ、日本人は男女ともに、健康寿命が平均寿命より10年ほど短いのが現実です。寝たきりや要介護状態にならず健康なままで生涯を終えるための対策は、今からすぐに始めてほしいですね」
と語るのは、整形外科医の萩原祐介先生。手や末梢神経の名医として、全国から患者が絶えない。
歩く力を支えるのは「ぐらつかない足首」
「筋力や関節は、個人差はあるものの加齢とともに衰えます。関節が弱くなれば神経も衰えます。足腰でいえば、骨盤から足首へつながる座骨神経は、足首の関節が弱ることでダメージを受けます。腰のしびれや痛みの原因が、腰ではなく足首の関節にあることも決して少なくありません」(萩原先生、以下同)
足首の関節が弱るとは、どういうことだろうか?
「足首の靭帯が伸びきった状態のことです。加齢も原因の一つですが、実は若いころに捻挫を繰り返したせいで足首の靭帯が伸びきっている人もいます。
捻挫は、腫れや痛みが引くと完治したと思いがちですが、靭帯は伸びきったままであることが多いのです。若いうちは周りの筋肉が靭帯を守ってくれますが、加齢で筋力が衰えると足首がゆるんでしまうんです」
萩原先生は、足首の関節が弱ることを「足首がゆるむ、ぐらつく」と表現する。
「そういえば同じ側の足ばかりでつまずく、O脚が進んだなどが思い当たる人は、足首がゆるんでいる可能性大です。足首がぐらつくことで、足首へ伸びる神経に負担がかかります。
すると足の指の動きが鈍くなり、少しの段差でもつまずきや転倒を招くようになります。最悪の場合、脚を骨折して歩けなくなるおそれも。一生歩ける力を維持するためには、足首のゆるみを放置してはいけないのです」
ブーツやハイカットの靴なら安定して長く歩けるけれど、サンダル履きではよく転ぶという人も、足首のゆるみを疑ったほうがいいという。
「足首まで覆う靴だからこそしっかり歩けていて、本当は足首が弱っているのかもしれません。でも足首は太ももやひざまわりと違って、筋肉を鍛えるのがむずかしい。だからこそ関節や神経のケアが大事です。足首に不安があるなら、あらかじめサポーターやテーピングで足首を固定して歩くのも有効な対策ですね。
一方で、本来の足首の動きを越えた動作、例えば正座や足首回しは厳禁です。正座は体重をのせて靭帯を強引に伸ばすので、足首に“優しい”座り方とはいえません」
















