「ファッショニスタ」と「スーツマスター」は

 広島東洋カープの新井貴浩監督は、チームカラーの赤いネクタイを着けたスーツスタイルだ。

「ちょっと太めの、チョークで書いたようなストライプにあたるスーツ。やっぱり赤色を着けなきゃというのがあるので、グレーや黒などスーツは限られてきますね。新井さんはしっかりとした骨格をされているので、このストライプの感じにも全然負けていないなと思いました。これを小柄な方が着ると、ちょっと負けちゃうので。ご自身でバランスを考えて、無地よりかは少しこういう柄を入れたれたのかなと思いました。シャツは“ホリゾンタル”という、ほぼ180度で広がるようなカラーにタイの結び目を大きく作り合わせられていますが、それもバランスがいいですね」

 もしや完璧?……と言いたいところだが、まだ改善できるポイントがあるようだ。

「スラックスがちょっともったいないなと。テーパードでもないし、ストレートでもないし、ワイドでもないという感じなので、もしかしたら身体がちょっと大きいときに作られたのかもしれません。このスラックスが、ほかの監督が履いていらっしゃるぐらいのボリュームだったら、もう完璧にかっこよかったなと思います

 最後は、東京ヤクルトスワローズの池山隆寛監督。全体的にダークカラーでまとめたワイルドな雰囲気だ。

池山さん、“ちょいワル”な感じですよね。こなれすぎてて、監督というよりアパレルの方みたいです(笑)。でも、以前のコーディネートを拝見すると、洋服をあまり気にしていなかったんだなという感じの装いが多かったので、よくぞここまで素敵になられたなと。お1人だけ親指にリングも着用されてて、アイウェアやシャツの色も相まって見事な“ちょいワル”ファッションに仕上がっていますね」

東京ヤクルトスワローズの池山隆寛監督
東京ヤクルトスワローズの池山隆寛監督

 12球団の監督で最年長、60歳ながら攻めたスタイルが功を奏したようだ。

「ご自身の体型に合わせて、色を極力少なくして、“こなれ”とか“シック”を感じさせる、素晴らしい着方だと思います。縦にすっと落ちていく、シャープさが出るシルエットで、ジャケットの質感も光沢が出ていてすごく綺麗。ここにネクタイやシャツがコントラストで効いてると話は別ですが、池山さんの場合はイタリアの方たちの着こなしに少し近いというか。ワンショットで見ると、本当に監督かなっていう感じ(笑)。こういう感じの方々が出てくると面白いですよね」

 それぞれのスタイルで監督会議に参加したセ・リーグの面々。6人の中で、霜鳥さんが決めた「ファッショニスタ」と「スーツマスター」は……。

ファッショニスタ:藤川球児(阪神タイガース)

スーツマスター:相川亮二(横浜DeNAベイスターズ)

 との結果でした!

 霜鳥さんは、“野球人”のファッションのポイントをこう語る。

「野球選手の場合は、サッカー選手などと骨格や肉付きがまた異なります。胸筋を含めた上半身がとても発達されているので、やっぱりジャケットが似合いやすい。身長もあるので立ち姿も綺麗なのですが、何名かの監督はパンツのほうが少しもったいないなという印象でした。お腹が出てしまったりすると、素材が身体の形を拾いやすいものの場合は見栄えが悪くなってしまいます。なので、ガタイが良い方は藤川さんぐらい生地が厚いものをオススメしたいです。パンツのシルエットや素材感をきちんと考えないとバランスが取りづらいのが、野球選手のシルエットの難しいところかなと思います」

 もう1つ、全監督を通して感じたことがあるという。

「みなさん比較的に、ご自身の肌色をよく分かっているなと思いました。セ・リーグだと阿部さんや相川さんが特にそうですが、似合う色を着てらっしゃったのが印象的でしたね」

 新シーズンが待ち遠しい中、3月にはWBCも予定されている野球界。選手や監督のファッションにも注目!