運動や食事管理は基本となる「備え」

 とはいえ、病気リスクに備えるためには、お金だけでなく、健康維持の努力も必須となる。

「毎日運動したり、食事に気をつけたりすることは、病気を防ぎ、お金のリスクを減らすことにつながります。日々の健康維持は、お金を貯める、保険に入るのと同じぐらいの価値があるのではないでしょうか。そのうえで、貯金や保険など、病気になったときの備えをしておきましょう」

 これからの医療費の負担増を念頭に、できることを考えておきたい。

医療+介護で必要な貯金はいくら?

 将来かかる医療費と介護費のために、500万円は準備しておきたい。保険は、貯蓄がない人ほど入っておいたほうがよいが、一定の貯金があれば入らなくてもOK。「500万円貯まるまで保険に入る」という手もある。

認知症にどう備える?

 認知症が心配な人は、「認知症保険」の加入も。認知症と診断されたり、所定の介護状態になったりしたら、一時金や年金で保険金を受け取れる。軽度認知障害(MCI)の段階で、一時金が受け取れる商品もある。

 認知症に備えて財産を管理する方法は、「家族信託」「成年後見制度」「代理人制度」などがある。家族信託とは、自分の資産を家族に託して管理や処分を任せる仕組み。

 後見制度は家庭裁判所が後見人を決める法廷後見と、自分の意思で決める任意後見があるが、家庭裁判所への報告義務など制約が多い。金融機関からお金を引き出すだけなら、代理人制度を利用すれば、指定された家族が自由にお金を動かせる。

高額介護サービス費とは
 1か月の介護保険サービスの利用料の合計が、自己負担限度額を超えたら、その超えた分が払い戻される制度。医療と介護の合計額が限度額を超えたら、払い戻される「高額医療・高額介護合算療養費制度」も。

傷病手当金とは
 病気やケガで3日連続して休むと、4日目以降の、休んだ日に対して、給料(日額)の約3分の2が健康保険から支払われる。給料が支払われている場合は調整される。健康保険の付加給付や会社の福利厚生で上乗せされるケースも。

山田静江先生●ファイナンシャル・プランナー。終活アドバイザー協会会員。早稲田大学商学部卒業後、東海銀行(現・三菱UFJ銀行)、会計事務所などを経て2001年に独立。セミナー講師、執筆・監修、個人面談などを行う。近年は人生後半期の諸問題、特に医療・介護と高齢者施設、セカンドライフのマネープラン、相続に力を入れている。
山田静江先生●ファイナンシャル・プランナー。終活アドバイザー協会会員。早稲田大学商学部卒業後、東海銀行(現・三菱UFJ銀行)、会計事務所などを経て2001年に独立。セミナー講師、執筆・監修、個人面談などを行う。近年は人生後半期の諸問題、特に医療・介護と高齢者施設、セカンドライフのマネープラン、相続に力を入れている。
【写真】70歳未満の高額療養費制度一覧

教えてくれたのは……山田静江先生●ファイナンシャル・プランナー。終活アドバイザー協会会員。早稲田大学商学部卒業後、東海銀行(現・三菱UFJ銀行)、会計事務所などを経て2001年に独立。セミナー講師、執筆・監修、個人面談などを行う。近年は人生後半期の諸問題、特に医療・介護と高齢者施設、セカンドライフのマネープラン、相続に力を入れている。


取材・文/池田純子