相撲協会による「暴力決別宣言」
伊勢ケ濱親方は、誰よりも「暴力」の危うさを理解していたはずだった。宮城野部屋の一件はもちろん、2018年に相撲協会が「暴力決別宣言」をするきっかけとなった事件もよく知っていたからだ。
「相撲協会による『暴力決別宣言』は、伊勢ケ濱親方が現役の照ノ富士時代、同郷モンゴル出身の兄弟子だった元横綱・日馬富士(当時伊勢ヶ濱部屋=41)による貴ノ岩(当時千賀ノ浦部屋=モンゴル出身=36)への暴行事件をきっかけに出されたもの。伊勢ケ濱親方は、現役横綱が引退までする姿を目の前で見ていました。しかし、角界に根付いた暴力の連鎖はなかなか断ち切れないのかもしれません。実際、かつては被害者であった貴ノ岩も、後に付き人への暴行で引退しています」(前出・スポーツ紙記者)
『デイリー新潮』によると、事件が起こったのは後援会関係者も交えた酒席でのこと。太いタニマチとして知られる人物が女性を伴って参加したところ、泥酔した伯乃富士が女性に絡んで失礼な態度を取ったという。これにタニマチが立腹。伊勢ケ濱親方も激怒し、伯乃富士を殴打した。かなり強い力で殴ったのか伯乃富士の顔面は腫れ上がり、目も開けられないほどだったようだ。
なお、伊勢ヶ濱部屋は現在、墨田区内の5階建てマンションを拠点としているが、両国エリアに新たな部屋を建設する構想が進んでいるとされる。
総工費は20億円規模ともいわれる大掛かりな計画だが、当初の見通しより工程が遅れており、親方は焦りを募らせていたのではとのことだ。
宮城野部屋の一時閉鎖に伴う2部屋合併により、31人の力士を擁する最大勢力となった伊勢ヶ濱部屋の暴行事件。協会としても、今回の事件の対応には難儀するだろう。

















