そして36票を集め2位にランクインしたのが、戦国時代を終わらせ、260年に及ぶ平和な世の中をもたらした徳川家康である。
『徳川家康』全26巻は大ベストセラー
「幼少期を織田家や今川家の人質として過ごし、多くの苦難を経験。試練を積み重ねることで忍耐力を学び、やがて天下統一を成し遂げました。
作家である山岡荘八の手がけた小説『徳川家康』全26巻は昭和の大ベストセラーとなり、1983年には大河ドラマ化。高視聴率をマークしています。鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス。大器晩成型で最後に天下を取る家康のスタイルは、今の時代も根強い人気を誇ります」
そして平成以降、当時日本に来ていた宣教師たちの残した手紙から家康の新たな魅力が明らかになっている。
天下分け目の「関ヶ原の戦い」に勝ち徳川幕府を開くと、将軍職をたった2年で息子の秀忠に譲った家康は大御所となり駿府に移る。
「そこで堅固な要塞・駿府城を築くと、金銀による莫大な財産をもとに本格的な海外貿易にも着手しようとしていました。海外雄飛の夢は、その死によって頓挫しましたが、もし家康があと10年生きていたら日本はもっと違う国になっていたかもしれません」
そんな徳川家康を抑えて「好きな戦国武将ランキング」のトップに輝いたのは54票を獲得した織田信長だ。
「天下布武のビジョンを掲げ、楽市楽座や関所撤廃により経済を活性化。桶狭間の戦いの奇襲で今川義元を倒すと、鉄砲による軍事革命によって合戦の常識を覆してみせました。
信長こそ、自らの信念を貫き通す強い意志と決断力を持ち合わせた、真の改革者ではないでしょうか。そして天下統一を目前にして家臣である明智光秀の謀反によって命を落とす。この悲劇的な最後が信長の魅力をなお一層引き立てることになりました」
しかもイケメン。その男ぶりは、戦国の三英傑(信長、秀吉、家康)の中でも群を抜き、そのいでたちは当時の南蛮人たちも息をのむほどだったという。
「天正9年(1581)正月に行われた馬揃えの際には、頭に黒い天鵞絨(ビロード)のソンブレロ。眉を剃り落として眉墨で太く描き、赤い頬あてをして、真っ赤な唐織の陣羽織を羽織り、虎革の行縢をつけ、黒人の従者(彌助)を連れて歩く姿は、東洋一の洒落者といってもいいでしょう」
容姿端麗の革命児・織田信長こそ、好きな戦国武将第1位にふさわしいのかもしれない。
ここで6位以下を見てみよう。武田信玄(17票)、直江兼続(13票)、以下6票で5人の戦国武将が肩を並べる。
「信玄(中井貴一)の生涯を描いた『武田信玄』(1988年)、主人公・直江兼続を妻夫木聡が演じた『天地人』(2009年)をはじめ、戦国時代きっての知将・真田昌幸(草刈正雄)が話題になった『真田丸』(2016年)。
前田利家(唐沢寿明)とその妻を描いた『利家とまつ』(2002年)、『軍師官兵衛』(2014年)では岡田准一が秀吉の軍師・黒田官兵衛を演じるなど大河ドラマに取り上げられた戦国武将が勢ぞろい。やはり、1年間の長きにわたって戦国武将を描く大河ドラマの影響は絶大のようです」
嫌いな戦国武将ランキングはこちら
取材・文/島崎哲平 武将イラスト/太田由紀

















