イケメンと今人気沸騰中なのが市川染五郎(20)。父は松本幸四郎、祖父は松本白鸚、松たか子を叔母に持つ。
父親が対抗意識を燃やす
「なんといっても色気と華があります。あまりに染五郎さんがイケメン、イケメンと言われるので、お父様が“僕も昔は美少年って言われてた”と対抗意識を燃やしているほど(笑)。美しいけど芸は骨太で、1月は新春浅草歌舞伎で高麗屋にとって大切な古典の大役『梶原平三誉石切』の梶原役を務めています」
3月は歌舞伎座に出演し、5月は東京の日生劇場、6月は大阪で舞台『ハムレット』にてストレートプレイに初挑戦。
「お祖父様もお父様も『ハムレット』を演じていて、3代にわたってハムレットをやることになります。歌舞伎の芸はもちろん、翻訳劇などでもお祖父様、お父様の芸を引き継ぐことになる。今後が楽しみです」
次世代を担うアンダー25の歌舞伎役者たち。彼ら若手ならではの魅力とは? どこに注目したらいいのだろう。
「やっぱり一生懸命さは、胸を打ちますよね。名優の方々の至芸もぜひ堪能していただきたいけれど、若手のときにしかない一生懸命さというものは今しか味わえません。
例えば市川團子さんは昨年『義経千本桜』でお祖父様の当たり役の狐忠信という役を演じましたけれど、それはもう芸の良し悪しを超えて、その一生懸命さに涙が出る。だけど大人になってからは、そこはあまり見せてはいけないところでもあって。そういうものが前面に出ていても、胸を打つのがこの世代だという気がします」
今注目といえど、歌舞伎界ではまだまだ若手で、伸びしろは大きい。
「彼らが30代、40代になったときに同じ役を見られるのも歌舞伎のいいところ。20歳のときに必死に役に挑んでいた俳優が、その役を自分のものにして、余裕を持って演じている、という姿を見るのも感慨深いものがあります。
50代になってくると、後輩に教えるようになり、後進に役を譲ったりと、自分の人生と重なるところもあるのではないでしょうか。だから、少しでも若いうちから見ておくと楽しみも増すかもしれません」
20代の彼らの姿を見ておけば、この先何十年と楽しめるはず。まずは歌舞伎座へ。若手の見せる真摯な姿に、あなたも歌舞伎沼にハマってしまうかも……。
取材・文/小野寺悦子

















