目次
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ー 夢だった“朝ドラの主人公”
Page 2
ー お互いの頼りになるところ
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ー 現場では「たわいない話」

 

 3月30日より、新たな連続テレビ小説『風、薫る』がスタート。時は明治15年。那須で暮らす、元家老の娘・一ノ瀬りん(見上愛)は父親を“コロリ(コレラ)”で亡くし、母親と妹の生活のために裕福な運送業の家へ嫁ぐ決意をした。

 一方、大家直美(上坂樹里)は東京のマッチ工場で低賃金で働く孤児。キリスト教会で育ったため、少し英語が話せる。まったく異なる環境で生きていたふたりが出会い、当時の概念にはなかった“看護”の世界に飛び込み、日本初の“トレインドナース(正規に訓練された看護師)”として成長を遂げていく。

夢だった“朝ドラの主人公”

――昨年9月にクランクインして半年強。“朝ドラ主人公”への反響、そして実感は?

見上「(主演の)発表が昨年の1月で。8か月ぐらい時間があったのですが、1年間の撮影を乗り切るためには“自分自身の人としての器を大きくしておかないといけない”と思い、自分の生活を大事にすることにチャレンジしました。ちゃんとごはんを作って家で食べるとか。そういう仕事以外のことに1回重きを置いて、自分自身を見つめ直す時間を多く取ってから撮影に臨みました。

 撮影が始まってからは、いろんな人に“楽しみにしてるよ”って言っていただけることがすごく励みになっています。現場でスタッフさんから“今、すごくいいシーンだった”って言っていただいたり、そういう身近な人の声も、より響く状態になっています。みなさんがこの作品に思いを持って、ちゃんと見てくださってることを感じられるのが今、すごく幸せだなと思っています。“もうあと半年で終わっちゃうんだ、寂しい”っていう感じです(笑)」

上坂このお仕事を始めてからずっと、いちばんの夢は“朝ドラの主人公になること”って言っていたので。正直、クランクインする前も、入った後も“朝ドラの撮影を今している”っていう実感がまだちゃんとないときもあって。夢のまま、走り続けている感覚です。

 日々たくさんの方に支えてもらいながらお芝居ができている環境は、とても恵まれていると思うので、少しずつ恩返しができるように。(放送が始まった)ワクワク感も緊張ももちろんあります。撮影は続いているので、目の前のことにしっかり向き合いながら、チーム一丸となって臨んでいきたいと思っています」

――お互いが演じている役柄の印象は?

見上「最初、直美は“なんてずる賢い子なんだろう”と思いました(笑)。でも、読み進めるにつれて、“この人は生きるために手段を選ばないと生きていけなかったんだな”とわかりました。実際お芝居で向き合ってみると、“本当に素直じゃないな”と思って、可愛くて仕方がなくて(笑)。本当はすごく優しいのに、言葉の選び方で損をしていたり。

 多分、素直になることで自分の心がさらけ出されることが怖くて、自分を過保護に守っていたりするところがあって。すごく強いはずなのに、ものすごく弱いところが魅力的だなと思いながら、直美に向き合っています」

上坂「りんはとっても感性が豊かでマイペースで、ちょっとおせっかいなくらいだけど(笑)、人の懐に入る優しさをすごく持っている。台本を読んでそう感じていました。今、実際にお芝居をしていて、りんの表情が本当に魅力的。顔に全部出る(笑)。

 リハーサルをしてみると、初めて受け取る側として出てくる感情がたくさんあるので、りんの表情はとても魅力的です」