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ー 防御率は8.18まで低下
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ー 「このままだとトレードに…」

 

 かつて3年連続で12勝を挙げ、巨人のエースとして君臨した戸郷翔征が、出口の見えないトンネルをさまよっている。4月5日、ファーム交流戦の福岡ソフトバンク戦に先発するも、結果は5回10安打7失点。1軍復帰への足がかりにするはずのマウンドで文字通りの“フルボッコ”に遭う姿に、ファンからは悲鳴にも似た落胆の声が上がっている。

防御率は8.18まで低下

 この日の戸郷は、初回こそ無失点で切り抜けたものの、2回に先制を許すと、3回には元同僚の秋広優人に痛恨のソロ本塁打を被弾。5回にも再び秋広に適時打を浴びるなど、5回7失点でKO降板となった。3月29日の2軍戦でも3失点を喫しており、防御率は8.18まで悪化。直球の球速は140キロ台前半まで落ち込み、かつての圧倒的な輝きは完全に失われている。

課題は明確です。直球のキレが失われているため、変化球の少ない戸郷は狙い打ちされてしまう。昨年後半は、2軍を率いていた桑田真澄氏の指導で『体の開き』の修正に取り組み、復調の兆しを見せていました。桑田氏はファーム施設内にある最新の動作解析ラボの活用にも前向きで、個々の選手に合わせた微細な調整を提案していましたが、今の巨人は質より量の根性論を掲げる阿部慎之助の方針が徹底されている。桑田氏が解任されたことで、現在は科学的なアプローチが活かされているとは言えません。

 例えば、日本ハムの福島蓮は昨年の今頃は球速が戻らずに苦しんでいましたが、コーチやアナリストら総勢10人超えで解析を行い、フォームの原因を突き止めて改善。その結果、見事復活してCSでもソフトバンクを相手に快投を演じています。実績や年俸に関わらず一人のためにここまで尽くす球団がある一方で、巨人は戸郷という大きな実績のある若手を腐らせようとしている。原因が分からないままでは投げれば投げるほど悪化するだけ。どこが悪いのか徹底的に解析すべきです」(スポーツ紙記者)

 技術面に加え、戸郷自身が復活の足掛かりとしているのが“独自の調整法”だ。

「戸郷といえば、試合前のウォーミングアップでは外野の深い位置から100メートル級の遠投で肩を温め、山なりにならない剛速球を投げ込む姿に球場に足を運んだファンから歓声が沸くのがお約束でした。実際、2020年に球団がYouTubeに投稿した菅野智之と戸郷の遠投キャッチボール動画は、現在590万回再生を記録。菅野が戸郷の地肩の強さに驚きの声を上げる姿が映っています。

 戸郷自身も今年のキャンプ前にこの動画を見直し、『あれ? 今、こんな球を投げられないな』と感じたことを告白。インタビューで『年々、(遠投の)距離は伸びているけど、山なりになっていた。見つめ直して、低いけどいい軌道で、質のいい球を反復して投げることをずっとやっています』と語り、直球の伸びを取り戻すため重視するメニューの一つにしているようです」(スポーツ紙デスク)