死因が公表されない背景事情
こうした捜査の攪乱行動から優季容疑者の人物像が見えてくる。
「もしかしたら非常に神経質な人間かもしれませんね。ここに置いておいたらまずいかも、警察に見つかるかもと危険を冒してまで遺体の場所を変えたわけじゃないですか。また、遺体は発見時、土や落ち葉など、何もかかっていない状態で発見されました。車を止めて死体を埋めに行こうとすれば、スコップを使って土を掘ったりした場合、数十分はかかるでしょう。すぐ横は田んぼだったので、長い間車を止めていたら誰かに見つかる可能性があります。焦った結果、埋めずに遺棄した、そんなところじゃないかなと」
結希さんの死因は未だに「不詳」で、府警も詳細の発表を控えている。公表に踏み切らないのは何か理由があるのだろうか。
「暖かくなってきた最近の気候や時間が経過していることもあり、遺体が相当傷んでしまっていることが推測されます。その場合、死因の特定は困難になるケースも多いです。ただ、今回、骨折については回答を差し控えますとありましたよね。ほかにもいくつかの項目は回答を控えていますが、これは、犯人しか知りえない秘密の暴露を保全するためだと思います。
例えば、首を絞めた場合、首の骨や舌骨が折れている場合もあります。事情聴取の中で、容疑者が“首を絞めて殺しました”と証言し、解剖の結果も供述通り首の骨が折れていた場合、それが決定的な証拠の1つになります」
親が子どもを殺害するケースの多くは、双方の関係性が悪化していることが多いという。
「動機としては、子どもが再婚相手に懐かなかったということが一番考えられます。犯行は突発的なものではなく、計画的だったのではないでしょうか。というのも、当日、スクールバスではなく車で登校していることや、新婚旅行の予定も犯行日と近いことから、父親があらかじめ計画していた可能性があります。そして、犯行当日は会社を休み、防犯カメラに映るために学校へ送るという偽装工作をした。ただし、これらはあくまで現在の情報から導き出した予想です」
長い間、ボランティアで結希さんの捜索をしていた南丹市消防団の団長・野中大樹さんは、遺体発見の一報を受けて、
「消防団としても結希くんが必ず生きていると信じて頑張って参りましたが、そういう思いとは違う一番最悪な結果を招いてしまって大変悲しい思いであり、また憤りも感じております」
と、やるせない思いを打ち明けた。
結希さんの捜索ビラを渡すために近所を回っていたという優季容疑者だが、必死になって探す人たちをいったいどんな思いで見つめていたのか。その胸中は未だに不透明なままだ。

















