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ー 容疑を認めている安達容疑者
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ー 感情に訴えてくる内容ほど注意

 4月13日、京都府南丹市園部町の山林で発見された一人の男児の遺体。翌14日、その身元は3月23日から行方不明となっていた市立園部小学校6年の安達結希さんと確認された。

 そして15日朝、京都府警は死体遺棄容疑で父親である安達優季容疑者を逮捕。自宅の家宅捜索にも着手し、事件は失踪から一転、重大事件として捜査が本格化した。

容疑を認めている安達容疑者

《京都小6男児遺体遺棄事件》安達結希さん死体遺棄容疑で逮捕された義父・優季容疑者を乗せた車が南丹署に到着の様子(16日午前1時過ぎ)
《京都小6男児遺体遺棄事件》安達結希さん死体遺棄容疑で逮捕された義父・優季容疑者を乗せた車が南丹署に到着の様子(16日午前1時過ぎ)

「連日にわたって取り調べが行われていますが、安達容疑者は“私がやったことに間違いありません”と容疑を認め、“首を絞めて殺害した”という趣旨の供述もしているといいます。4月13日の発見までに遺体を複数の場所に移動させた可能性もあり、警察は安達容疑者の車を押収するなどして慎重に調べを進めています」(全国紙社会部記者、以下同)

 事件の全容解明が待たれる中、もう一つ深刻な問題が浮上している。

 父親の逮捕と時を同じくして、SNS上で安達容疑者が中国籍であるとする誤情報が急速に拡散したのだ。発端のひとつとみられるのは、台湾のテレビ局が報じたニュース動画だった。

「動画には“中国籍の継父が関与した可能性”と中国語のテロップが付けられ、これを日本のSNSユーザーが投稿したところ、X上で拡散しました。関連投稿は860万回以上表示されるなど、一気に拡大。その後、京都府警は4月17日に報道陣の取材に対し“そのような事実はない”と明確に否定しています」

 なぜ、このようなデマがここまで急速に広がってしまうのか。拡散の背景について、ITジャーナリストの三上洋氏に話を聞くと、

「大きな事件が起きると社会全体が動揺し、デマを信じやすい状況になります。見る側も“かわいそう”“悲しい”といった感情から、犯人は誰なんだろうという怒りへ、さらに犯人を罰しなければいけないという正義感へと変化していくのです。この間違った正義感が犯人像をゆがめ、差別的でわかりやすいストーリーに飛びつかせてしまって、デマを広げてしまいます」

 具体的な犯罪の内容や容疑者の国籍などは、SNS上でも特に目につきやすく、拡散されやすいのだという。デマに惑わされないために、私たちはどのような部分に気を付ければいいのだろう。