目次
Page 1
ー “新しい何か”を見つけないと、やる意味がない
Page 2
ー 懐かしがって昔の歌に浸っている姿はあまり見たくない
Page 3
ー 終活なんて言ってられない

 終活を意識し始める人も多い70代。だが、シンガー・ソングライターのさだまさしさんは「僕は終活はしません」と言い切る。74歳の今も新曲を発表し、全国ツアーを続ける日々。“終わり”より、“今”。走り続ける74歳の現在地とは。

“新しい何か”を見つけないと、やる意味がない

「僕は終活はしません」

 そうきっぱりと言い切るのは、シンガー・ソングライターのさだまさしさん。4月10日に74歳の誕生日を迎えたばかりだが、その言葉に迷いはなさそう。

終活、ねぇ……、あまり僕にはピンとこないんです。現役を降りた人の話のようで。まだまだ僕は引退しませんし、この先、やれなくなるとも思ってません。それに、僕らの仕事というのは、現役である感覚を失ったら光らなくなると思うんです。そして、誰かに照らされるのではなく、自分で光り続けること。その光が、僕にとっては歌作りなんです

 その言葉どおり、精力的な活動を続けており、まだまだ“現役”。この春には映画主題歌となる新曲『神さまの言うとおり』、5月にはニュー・アルバム『神さまの言うとおり』も発表している。

「映画はとても温かくて、胸がいっぱいになるシーンがいくつもあって。われわれが生活してる日常というのは、こんなにも感動に満ちているんだなということを改めて教えていただけるような、そんな映画だったんですね。けれど、苦心しましたね。

 歌作りって、どんな曲でも苦労はするんです。でも、今回は映画がもうできあがっていて。しかもそこには僕の『奇跡~大きな愛のように~』がはめ込んであったんです。それなのに、ここに新しい曲を書けって、こんな過酷な話はないですよ(笑)

 50年以上にわたり第一線を走り続けてきた今も、創作において求められるのは“更新”だ。

作るなら、過去のものにはない“新しい何か”を見つけないと、やる意味がないでしょ。そこが少しつらいところでしたが、今までにないものを作ったとは思います。何か新しい風が吹いてきたぞと思えたし、それがまだ現役でいていいという合図なのだと感じています