コスパのいい旅は出発前に決まる
ショコラさんは、「旅の良しあしは、出発前の準備でほぼ決まる」と話す。行き先が決まったら時間をかけるのは、交通手段と宿泊先探し。同じホテルでも予約サイトによって料金やポイント還元が異なるため、一つだけで決めず、必ず比較するという。
「少し手間はかかりますが、数千円違うことも珍しくありません。浮いたお金で美術館へ行ったり、おいしいランチをいただいたりできるので、そのひと手間は惜しまないですね」
宿泊はビジネスホテルが基本。夕食付きプランは選ばず、朝食はホテルのバイキングを利用したり、近くの喫茶店で済ませることもあれば、前日にコンビニで買ったパンやおにぎりを部屋で食べることもある。
「ビジネスホテルは朝食付きでも1万円以下で泊まれるところが多く、無料朝食を用意しているホテルもあります。アメニティーも充実しているので、荷物を減らせるのもうれしいですね」
さらに、お土産もほとんど買わない。
「自分へのお土産もありません。写真が一番の思い出になりますし、家に物を増やしたくないんです。ただ、台湾でもらった紙製のランチョンマットはとても趣があったので、100円ショップで買った額に入れて飾っています。ふと目に入るたびに旅を思い出して、懐かしい気持ちになります」
旅の日程は、できるだけ平日に組む。宿泊料金を抑えられるだけでなく、有名な観光地でも混雑が少なく、自分のペースでゆっくり見て回れるからだ。新幹線も早めに予約し、各種割引を積極的に利用する。
「新幹線はJR東日本の『えきねっと』を利用します。14日前までなら25%引きになることがありますし、『大人の休日倶楽部ジパング』に入ると、65歳以上はJR運賃が20〜30%引きに。年会費は4364円(税込み)ですが、何度か利用すれば十分に元が取れます」
もう一つ大切にしているのが、「欲張らない旅」だ。
「あれもこれも見ようとすると移動ばかりになってしまい、交通費も時間もかかります。それより『この建築物を見たい』『この美術館へ行きたい』というように目的を一つだけ決めるほうが、満足度はずっと高くなります」
目的を絞ると時間にも気持ちにも余裕が生まれ、一つの場所をゆっくり眺めたり、ベンチに腰かけて景色を楽しんだり、その土地の空気を味わう時間が増える。予定を詰め込みすぎないからこそ、「また訪れたい」と思える余韻が残ることも少なくない。
最近は、テレビや映画、小説で心を動かされた場所を訪ねることも増えた。初めてのひとり旅で足を運んだ兵庫県のヨドコウ迎賓館も、テレビで見て「いつか自分の目で見たい」と思ったことがきっかけだったという。目的がはっきりしているからこそ短い日程でも充実感があり、それが何度でも旅を続けられる理由になっている。


















