歩くからこそ出会える景色

 旅先では、できるだけ歩くことを心がけている。交通費を抑えられるだけでなく、車窓からでは気づかない街並みや路地裏、その土地ならではの暮らしに触れられるからだ。駅や観光案内所で地図を手に入れ、気になる道があれば予定を少し変えて歩いてみることも珍しくない。

「歩いていると、昔ながらの商店や、住宅街に咲く花、地元の人が集まる公園など、観光地だけでは見えない日常の風景に出合えます。そんな何げない景色ほど心に残ります。自分のペースで歩きながら、その土地の暮らしを感じられるのは、ひとり旅ならではの魅力ですね」

旅先で手に入れた地図。地元ならではの情報も載っていて散策のお供にぴったり。写真/林ひろし(『60代から夢をかなえる ひとり旅』/すばる舎 より)※画像をクリックすると、Amazonの購入ページにジャンプします。
【写真】70代節約家の人気ブロガー、ひとり旅の際に持参するバッグの中身

 そんな旅を長く続けるため、日頃から体力づくりにも取り組んでいる。フィットネスクラブに通い、アクアダンスやエアロビも続けながら、「旅先で一日中歩ける身体」を意識して暮らしているという。

「旅は私にとって毎日を前向きにしてくれる原動力。『次はどこへ行こう』と考えているだけで、節約も健康づくりも苦になりません。旅を続けるには、お金だけでなく体力も必要ですから。

 だからこれからも無理なく身体を整えながら、80歳になっても自分の足で新しい景色を見に行きたい。ひとり旅が難しくなったらシニアに配慮したツアーに参加するのもいい。旅のことを考えると、ワクワクして希望が湧いてきます」

ひとり旅の心得

(1)予算の優先順位をつける

 限られた予算内でやりくりするため、優先度を決めて、お金をかけたくないものへの出費を減らす。ショコラさんは拝観料や入場料などは惜しまないが、飲食にはあまりお金をかけない。宿泊を食事なしのプランにしたり、朝はコンビニで買ったサンドイッチを食べることも。大好きなレトロ喫茶店のモーニングを食べに行くこともあり、メリハリをつけている。

(2)便利なツールを活用する

 JR東日本の新幹線を予約するときは、予約アプリ「えきねっと」で購入すると割安になる場合が。また、インターネットのホテル予約サイトを見比べると、同じホテルでもサイトによって宿泊費が異なるので、見比べて予約をしている。旅行前に地図やガイドブックで、旅先の情報を入手しておくことも大事。

(3)コンパクトな荷物で身軽に

 持ち物は最小限に抑えて、キャリーケースではなく動きやすいリュックに詰める。持ち歩き用のショルダーバッグに、夏はタオルハンカチを多めに入れ、晴雨兼用の折り畳み傘、日焼け止めクリーム、帽子は忘れない。大きめのエコバッグを持っていくと便利。

(4)思い出はお土産よりも写真で残す

 お土産は家族にしか買わない。その代わり、旅先でたくさん写真を撮る。思い出になるだけでなく、SNSにアップして楽しんだり、いつ、どこで何をしたかという記録にも。

ショコラさん 10年間続けるブログ「70代一人暮らし 大切にしたいこと」が人気を博す。著書に『60代から夢をかなえるひとり旅』(すばる舎)など。

取材・文/松澤ゆかり 写真/林ひろし(『60代から夢をかなえる ひとり旅』/すばる舎 より)