念願の紅白出場後も続いた紆余曲折

 ブレイクを果たした純烈だったが、安堵する暇はない。紅白出場からわずか11日後、メンバーの友井雄亮のスキャンダルが『週刊文春』で報じられ、友井は脱退、芸能界を引退する事態となる。さらに'22年には小田井涼平が卒業し、新メンバーとして'23年から岩永洋昭が加入。悲願を叶えた後も、純烈は変化を繰り返し、そのたびに酒井はリーダーとして舵を取り続けた。

「純烈はメンバーが1人減るたびに売れる。包み隠さず、誠意をもって会見で話す酒井の姿は立派だった。ファンも、こういうときこそ!と応援していたよね」

 そう証言するのは、酒井と公私にわたって親交を持つ山田邦子だ。

「純烈と初めて会ったのは、15年以上前かな? 私が司会を務めるNHKラジオ『日曜バラエティー』の公開生放送。狭いスタジオで6本のスタンドマイクで歌って踊って、全員高身長だから“かさばる”グループだなって(笑)」(山田)

 メンバーが1人、また1人と入れ替わるたびに、酒井は誠意をもってファンに説明してきた。酒井が振り返る。

「届けたい人は誰なんだということですよね。友井のときは、今まで純烈を応援してきたファンに対しての裏切り行為でもあった。純烈ファンは50代以上の男女です。そういう人たちに届く誠意と謝意を示さないといけなかった」

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 謝罪会見で酒井は、「俺の中で友井は死にました」と声を震わせた。

「脱退、芸能界引退という決断に対して厳しすぎるのでは?という声もありました。でも、僕らのファンの世代の方って、自分の子どもが何かをやらかしたときに、親はどういう態度を取るべきかということをわかっている。愛想を尽かさずに、それでも僕らを応援してもらうためには何をすべきか。友井も納得の上でした」

 純烈マダムたちによって支えられているからこそ、酒井は“ファンが求めている”ことに支点を置き続ける。

「新しくファンになった方によく言うのは、『今あなたがファンになってくれているのは、この人たちが応援してくれていたからだよ』って。昔から応援しているファンがいるから、僕らは日の目を見ることができ、あなたにも出会えた。だから、リスペクトの気持ちを持ってほしいと。みんなが心地よい空間にしたいんです」

 その姿は、先日、大宮ソニックシティで行われたコンサートにも表れていた。2階席のいちばん後方にいた女性が、激しくペンライトを振っている姿を酒井は覚えていた。翌日もその女性はコンサートを訪れたのだが、肩と腕には三角巾が巻かれていたという。

「(ハイタッチ会のときに)聞くと、振りすぎて脱臼したと。何をしてんねん(笑)。でも、羽を広げて楽しんでくれていると思ったら、めっちゃうれしかった。メンバー全員で三角巾にサインして、ステージ上でもネタにさせていただきました。ホントにかわいいおばちゃんたちです」