「うつむいて本を読んでいたときに身内から指摘されたのですが、普段、自分の姿は正面からしか見ないので、まさか頭頂部の髪が薄くなっているとは思いませんでした。昔から髪が細く、薄いほうだとは自覚していましたが、ここ数年でボリュームがさらに減ったように感じます」(小川芳美さん・仮名・56歳)
薄毛と聞くと、生え際が薄くなり、後退していく……というイメージを持つ人も多いかもしれないが、実は小川さんのように、女性の薄毛は頭頂部や分け目を中心に進行するのが大部分だという。
毎日のセルフケアで薄毛は予防・対策可!?
「特に更年期以降は女性ホルモンである『エストロゲン』が減少し、男性ホルモンの影響を受けやすくなります。それによって髪が細く、少なくなり、地肌が透けて見える、髪のボリュームが減ったと悩まれる方が多いのです」
と話すのは、長年、女性の肌や髪の悩みと向き合ってきた神田美容外科形成外科医院の征矢野進一院長。こうした年齢による身体の変化だけでなく、不規則かつ、偏った食事や睡眠不足といった生活習慣の乱れ、ストレスも、髪が細く、薄くなる要因に。また、寒暖差が大きくなる秋は自律神経が乱れ、頭皮への血流も滞りがちなうえ、夏の間に受けた紫外線ダメージも加わって「抜け毛が増える」と感じる人が多いのだとか。
「女性の抜け毛・薄毛は、症状が現れ始める年齢も、進行のスピードも人によって異なります。そのため、急激に症状が進み、気づいたら頭皮が透けて見えるほど髪が薄くなっていたと悩まれる方も多いのです。髪の毛の変化に気づいたら、早めのケア・対策を取るようにしてください」(征矢野先生、以下同)
抜け毛や薄毛をケア・予防するためには、普段の生活の中でどのような対策を取ればよいのだろう。
「太く健やかな髪の毛を育むためには、まず頭皮のダメージを防ぐこと。それには紫外線対策が必須です。紫外線は頭皮にダメージを与え、頭皮の乾燥・炎症の原因に。対策を怠ってしまうと髪の成長が妨げられ、髪が細くなるだけでなく、抜け毛が増加します」
さらに、薄毛や抜け毛が気になり始めると、頭皮マッサージや、育毛剤を使用するなど「頭皮や髪のケア」に意識が向きがちだ。
「しかし、自己流でグイグイと頭皮をもみほぐしたり、強く摩擦を加えたりしてしまうと、頭皮が傷つき、必要な皮脂まで除去されてしまうなど、かえって逆効果になってしまう可能性もあります。それよりも毛母細胞の活性化に欠かせないのは、生活習慣を見直すことです」
運動、睡眠、食事など基本の生活改善から取り組むべきだという。
「まずは食事や睡眠のサイクルを整える、買い物や散歩などで歩く時間を増やすという程度でもOK。その習慣がストレスを軽減し、髪だけではなく肌にも良い影響を与えてくれるはずです。ただし、日中、運動や外出をする際には、髪や肌を紫外線から守るための対策をお忘れなく」
























