今日の食事からできる感染予防とは
タンパク質の1日の摂取必要量は、女性だと50gが目安(男性が60〜65g)。それを3食バランスよく分けてとるのが理想だという。
「タンパク質20gをとろうとすると、鶏肉だと100gぐらい食べないといけません。鶏肉20gではダメなんです。それなりのボリュームの食事でないと必要量はとれません。特に朝食や昼食は不足しがちです。肉や魚だけでなく、卵、牛乳、ヨーグルト、大豆製品などを組み合わせるなどの工夫が必要です」
また、もうひとつ免疫力アップのカギとなるのが、腸内環境の改善だ。免疫機能の向上には、タンパク質などの栄養素をとって免疫細胞を十分に増やし、その上で乳酸菌や発酵食品などを一緒にとって、免疫細胞を活性化させる両輪で取り組むことがポイントになる。
「腸内環境を整えることももちろん大事ですが、それだけでは腸の免疫細胞そのものが十分につくられていないため、効果は上がりません。そういう意味で、免疫細胞の材料であるタンパク質は“免疫の土台”といわれるわけです。その摂取を基本に、ビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素をバランスよくとって、身体の土台をつくりながら、腸内環境も整えていくことが大切なのです」
特に発酵食品は、免疫細胞を活性化させる乳酸菌が含まれているため、タンパク質とあわせてとりたい食品のひとつ。ただし、注意も必要とのこと。
「ひと口に乳酸菌といっても直接、免疫に働きかけるものもあれば、腸内細菌叢(細菌の集まり)を変えることで間接的に働くものもあります。免疫への働きを期待するなら、その機能についてエビデンスがある乳酸菌を含む食品を選んだほうが、より効果的でしょう」
“乳酸菌○億個”といった数字だけでなく、どんな菌で、どんな機能があるのかを確認すること。発酵食品を選ぶときに、覚えておきたいポイントだ。
では、感染症予防に有効となる食事内容を、竹田先生に聞いてみた。
「朝なら卵やヨーグルト、昼は魚や肉、夜は豆腐や納豆など、食事ごとに何かひとつ、タンパク質を含む食材を加えましょう。そこに、野菜や海藻、きのこ、豆類などから食物繊維をプラス。腸内細菌のエサになるオリゴ糖を含む、大豆製品なども取り入れるとよいですね。そして、納豆やヨーグルト、キムチなどの発酵食品を組み合わせて、腸内環境にもアプローチすれば万全です」
もちろん、食事だけで感染を完全に防げるわけではない。感染症予防の基本は、ワクチン接種が第一となり、そのほか手洗いやうがいなどの対策も欠かせない。さらに、十分な睡眠と適度な運動で、生活リズムを整えることも大切だ。
ウイルスを寄せつけない対策と、ウイルスに負けない身体づくり。その両方を毎日の習慣にして、これからさらに本格化する感染症シーズンに備えたい。
取材・文/池田純子


















