【好評連載・フィフィ姐さんの言いたい放題】経営コンサルタントとして、『とくダネ!』(フジテレビ)や『報道ステーション』(テレビ朝日)をはじめとするテレビ番組のコメンテーターを務め、企業セミナーなどでも講演をしていたショーンKことショーン・マクアードル川上氏の学歴詐称疑惑を週刊文春が報じた。同じコメンテーターとして共演し、接する機会も多かったフィフィは、彼についてどのような印象を受けていたのだろうか。

憧れのコメンテーターだった

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報道後、ショーンKのオフィシャルサイトには「お知らせ」と題した謝罪文が掲載されている

 またしてもセンテンススプリング!

 ショーンさんとは、番組で共演する機会も多かったのですが、学歴を詐称しているとはまったく気がつきませんでした。つまり、それほどまでに彼の知識は豊富だったし、コメントも的確だった。

 物腰も柔らかく、いつもダンディで知的な雰囲気を漂わせていて、自分にはないものを持っているなあと憧れていました。こういうコメンテーターを目指したいなと。

 実績重視とはいうものの、やはり日本はいまだに学歴や経歴に弱いのだというところをうまくつきましたよね。某女性議員もカイロ大学出身だと学歴を詐称しているという噂もありますが、外国の大学をいわれると調べようがないんですよね。

 本来は経歴なんて関係なく、発言の質が重要なはずなのですが。

 この点、ショーンさんについてはダマされても全然良いと思えるほど、コメンテーターとして発言の内容も良かった。単に雰囲気作りが上手いだけの人ではないです。

 実際、私がショーンさんと共演している番組は、生放送なうえ、経済や国際情勢など、あらゆる知識がないとコメントできない場面も多々あるのですが、彼はそれらにいつも的確に答えていましたし、英語もネイティブ並みに喋れていますよ。

 独学でこのレベルまで勉強したのだとしたら、相当な努力を要したはずです。

学歴がなくとも違和感なく通用していたという事実が示すこととは?

 たとえ学歴がなくとも、経営コンサルタントとして違和感なくテレビで通用するという事実。逆にいえば、それはテレビに出演する学歴あるコメンテーターの人たちも、それほどたいしたことを言っていないということでもありますよね。

 日本の報道番組の質がそのレベルなのだということ、これについても考えなくてはならないと思います。

 今回の件を受けて、ショーンさんは新番組のメインキャスターをはじめ、出演辞退を申し出ているようですが、方向転換をして、また復帰してくれることを願っています。

 彼がどこまで開き直れるかわからないけれど、ここまでのことをできる人です。笑いに変えて、器用にメディアのなかで生きていくことは十分できるはずですから。

《構成・文/岸沙織》