表参道にある『KINOKUNIYA インターナショナル』
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 魚コーナーでは、アワビが丸ごとパックされて約3700円で売られているし、この時期には勢子ガニも並ぶ。勢子ガニはズワイガニのメスで、約2か月間だけ解禁になる貴重なものだ。
魚介類はしっかりとパックされて、真空パックも多い。野菜も、パックしたりビニールに入れたり、しっかりと包装されている。手に野菜や魚の臭いがつくことなく買い物を楽しめるのだ。

 もう、おわかりだろう。青山の紀ノ国屋は、セレブたちが愛する “スーパーマーケット”なのだ。高くても、おいしい食材、オーガニックなどの健康食材、食通が好む食材などをそろえ、売り方にもこだわる。利用客も、それに見合った客層が集まる。紀ノ国屋の地下駐車場には、BMW、クラウンマジェスタ、レクサス、ベンツ・・・と、最高級クラスばかりが吸い込まれていく。

キヨスクとの根本的な違いとは

 では、“エキナカ”の特徴は何だろうか。

 品川や上野、東京などの駅構内を歩くと、一昔前と比べて、その変貌ぶりに驚かされる。おいしそうなにおいに満ち溢れ、強めの照明の中、デパ地下のようにオープンな店が並ぶ。スイーツ、ワイン、ベーカリー、お惣菜など、それこそデパ地下のような店も多いが、飲食店も多い。

 今までにない新形態なので捉えにくいが、間違いなく言えるのは、(元祖エキナカともいえる)キヨスクとは根本的に違うということだ。

 キヨスクは、我々の日常の中にあり、新聞やアメ、弁当などを売っている。一方のエキナカは、「プレミアム・プライベート」や「自分カスタマイズ」、「ココロReset」など、カタカナ・アルファベットのコンセプトを持ち、ターゲットの客層を絞って、ワンランク上のものを売っている。

 ワンランク上という点ではデパートと同じだが、デパートは“百貨店”というぐらいで、化粧品、食材、衣料品、家具など何でも売るが、エキナカはスペースが限られるため、かさばる商品は扱わない。エキナカに衣料品店(特に靴屋)が少ない理由の一つは、スペースの問題があるのだ。