いつしか“イジられキャラ”に

「役者を志したのは、東京理科大学に入った直後に見た舞台に感銘を受けたから。大学は3週間で中退し、俳優養成所へ。卒業後はフリーで活動をしていましたが、なかなか売れなかったようです」(芸能プロ関係者)

 芽が出始めたのは'05年に本広克行監督の映画『サマータイムマシン・ブルース』に出演したころから。福田雄一監督にも見いだされ数多くの作品に出演するようになった。

「現在放送中の連続ドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)でもタッグを組んでいますね。福田さんとは20作品以上は組んでいるんじゃないでしょうか。

 同じく常連の佐藤二朗さんと並び、監督からムロさんへの要求はほかの俳優さんに比べて高いですね。普通に面白いくらいのレベルだと、途端に機嫌が悪くなるというか(笑)。ムロさんもわかっているので“(福田監督の)舞台のときはやっかいだな……”とこぼしていました(笑)」(舞台関係者)

 ハードルが上がるのは、信頼されている証拠。愛があるからこそイジってもらえる。ただ、後輩からも同じ扱いをされるのは困りもの。

「ももいろクローバーZと仕事をしたときに、“おい、なんだこれ!”と突然、ムロさんが大声を出したんです。何かと思ったら、知らない間に携帯電話の待受画面が変えられてしまっていたんですね(笑)。ももクロメンバーの仕業でした。もちろん、本気で怒っているわけじゃなくて、若い女の子たちにもイジられるようなキャラだという自覚があるんでしょう」(映画製作会社)

 イジられキャラだということが広く知られるようになり、バラエティー番組への出演も急増。『嵐にしやがれ』(日テレ系)や、『LIFE!』(NHK)では欠かせない存在になった。

「『嵐にしやがれ』では、仲よしの松本潤さんと“カッコいいほうはどっちだ!?”という対決を行っていました。オープンカーへの乗り方だったり殺陣だったり、さまざまな対決をしていますが、ことごとく敗北。

 公式ホームページの宣材写真を変えるという屈辱の罰ゲームを、しぶしぶ受け入れました。身体を張っているし自分の立ち位置がわかっているから、制作側としては使いやすくて重宝しますね」(前出・テレビ誌ライター)