「晩餐会は予定より30分遅れで終了しました。一生懸命にもてなされた雅子さまも、お帰りの際は少し疲れぎみのようでした」(宮内庁関係者)

 4月5日、皇居・宮殿で「国賓」として来日したスペインのフェリペ6世国王(49)とレティシア王妃を歓迎する宮中晩餐会が催された。

 雅子さまは会の最後まで出席し、お帰りは夜10時20分ごろ。秋篠宮ご一家とほぼ同時刻に、皇居をあとにされた。その2日後には、天皇・皇后両陛下が国王夫妻を連れて、静岡県をご案内するなど手厚い歓迎ぶり。それには長年にわたる友好関係があったからと話すのは、スペイン現代史に詳しい日本大学商学部准教授の細田晴子さん。

1609年にメキシコに向かうスペイン船が千葉沖で座礁しました。その際に現地の人たちが乗組員300人以上を救出し、フェリペ3世国王が感謝の意を込めて徳川家康公に洋時計を贈ったのです

 400年以上の親交の歴史がある両国だが、スペイン王室と皇室の交流も盛んで、'85年に皇太子時代の両陛下が同国を訪れた際には、

「サラマンカという地域の大聖堂にあった壊れたパイプオルガンを見た美智子さまが、修復のための寄付金を日本で募られたのです。

 それらの資金によりオルガンは修繕され、両陛下が'94年に再び同地を訪れた際には、修復したパイプオルガンの演奏をお聴きになりました」(細田さん)

 皇太子さま(56)は6回もスペインを訪問されている。

スペインと雅子さまの“共通点”とは

皇太子さまは、'08年に訪問先としては異例の『コンスエグラ』という田舎の地域に足を運ばれました。小説『ドン・キホーテ』に登場する風車のモデルの場所ですが、よほどの知識がないと選ばない場所です」

 そう話すのは、スペイン現代史が専門で慶應義塾大学経済学部専任講師の加藤伸吾さん。