王者が帰ってきた。

「2021年12月22日から26日まで、さいたまスーパーアリーナで開催された『全日本選手権』で、右足のケガから復帰して今シーズン初戦となった羽生結弦選手が見事、優勝を果たしました。2位の宇野昌磨選手、3位の鍵山優真選手とともに、2月に開催される『北京五輪』代表にも内定し、羽生選手は2014年の『ソチ五輪』、2018年の『平昌五輪』に続く3連覇を目指します」(スポーツ紙記者)

 新しいショートプログラムも初解禁となった。

「曲は、ピアニストの清塚信也さんが羽生選手のリクエストを反映させながら、ピアノバージョンにアレンジした『序奏とロンド・カプリチオーソ』です。復帰戦とは思えない圧巻の演技を見せ、羽生選手自身も“感情を込めて滑ることができた”と振り返っていました。その言葉どおり、得点の構成のひとつ“曲の解釈”では10点満点を獲得しています」(同・スポーツ紙記者)

 昨シーズンから継続しているフリープログラム『天と地と』では、ついにあの大技が。

演技の最初のジャンプで、4回転アクセルに挑戦したのです。着氷が両足になり得点はマイナスとなってしまいましたが、羽生選手は“悔しいけれど頑張った”と語っています。それでもやはり、完璧な4回転アクセルを達成するべく、北京五輪に向けて動きだしました」(同・スポーツ紙記者)

メンタル面を心配する声が

 しかし、北京五輪に向けて順調に見える羽生に、心配の声があがっている。

メンタル面は大丈夫なのかな、と……。試合会場でひたすらしゃべり続けていたのが、少し異様に感じられるほどで。選手同士でちょっとした会話を交わすのは、まだわかるんですが」(スケート連盟関係者)

 いったい、どんな様子だったのか。

「宇野選手や鍵山選手とは、もう何度も同じ試合で戦った仲。気心が知れている関係ですし、何度も楽しそうに談笑していました。なかなか会うことの少ない若い女子選手たちにとっては、羽生選手は会えただけでもうれしい存在。この貴重な機会に羽生選手と写真を撮ろうと列をつくっていたのですが、彼女たちにも丁寧に応じて会話していたのが印象的でした」(同・スケート連盟関係者)

 それだけでなく、ひとりでいてもとにかくしゃべる。

「演技後に得点が出るのを待つキス・アンド・クライでは、リプレイされているフリーの『天と地と』の映像を見ながら“ちょっと早いな、こんなに慌てなくてよかった”と、自分の演技をセルフ解説。とにかくしゃべりたくて仕方なかったんでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)

 ここまで“しゃべりたい欲”がたまるのは、やや行きすぎた“王者に対する特別待遇”にあるという。

普段は地元の仙台で、家とスケートリンクを往復する日々で、家族以外と会う機会はほとんどないんです。『全日本』の会場でも、ほかの選手とは違う出入り口を使うなど、徹底した“隔離ぶり”。それが羽生選手を孤独にさせているのだとしたら、『全日本』でほかの選手と会えたことで、発散できていればよいのですが……」(前出・スケート連盟関係者)

 今も仙台でひとり練習を続ける羽生。孤独を乗り越えて北京五輪で勝ちに行く─。